【感想・ネタバレ】ヤマケイ文庫 どくとるマンボウ青春の山のレビュー

あらすじ

終戦の年、避けられぬ死への煩悶を抱きつつ訪れた憧れの上高地。
父との葛藤を胸に対峙した穂高岳。青春と自然を綴った北杜夫のエッセー選集。

昭和20年、昆虫や信州の自然への憧れから松本高校に入学した北杜夫は、
避けられぬ死への悲痛な思いを抱えながら上高地を訪れる。

その後、頑固で癇癪持ちの父でありながら、
歌人としては畏敬すべき存在であった斎藤茂吉との軋轢に悩み、
ひとり穂高岳と向かい合う。

この経験を、作家はのちに「まさしく私の青春そのもの」と記す。
また、1965年には、カラコルム遠征隊に参加、独特のユーモアを交えたエッセー、紀行文から
『白きたおやかな峰』の背景を読み取ることができる。

単行本未収録作品を含む、山のエッセー選集。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

どくとるマンボウこと北杜夫の、山に関するエッセイをまとめたもの。
子供の頃から、どくとるマンボウのシリーズや北杜夫の作品を読んで、大いに人生に影響を受けた私には、なかなか面白い本であった。

様々な媒体に書かれた既出のエッセイ等をまとめたものなので、どこかで読んだようなエピソードは多く、また本書の中でも同じような話が何度も出てくるきらいはある。

本書の中だけでも重複したようなエピソードが書かれているのであるから、北杜夫ファンとしては、そこここに聞いた話が出てくる。

しかし、本書によって集められたエッセイでしか見つけられないエピソードも集められている。
これは、ファンとしては読まずにおられない。

あの、彼に、また再会していたのか。
そこを知っただけでも、本書を読んだ甲斐があったと思った。

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2023年04月19日

Posted by ブクログ

北杜夫さんがあちこちに書いたものをワンテーマでまとめたものなので、話が重なるものも多い。そのぶん、ひとつのネタをどのように広げて書くか、テクニックが見えて興味深い。

0
2021年04月04日

Posted by ブクログ

上高地とカラコルム遠征隊での顛末。
違う媒体だからとて、同じエピソードはさすがに飽きてしまうけど、ああもう新しいエッセイは読めないのだなと改めて思うと、やっぱりさみしい。

0
2019年10月17日

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