あらすじ
あらゆるビジネスの見え方が変わる!
“専門分野の寄せ集め”だった経営学を
ビジネスの目的別に再構築した画期的入門書
■経営学をビジネスモデルで理解する「常識破り」の入門書
そもそも「経営学」という学問は、「経営戦略」や「マーケティング」「アカウンティング」「ファイナンス」「人・組織」「オペレーション」といった専門分野の集合体です。
それゆえ、経営学の「入門」をうたっている本はどれも、各分野の寄せ集めでしかなく、経営学がわかりにくい原因となっていました。
本書は、そうした経営学“入門書”の「常識」を打ち破るもの。
「ターゲット」「バリュー」「ケイパビリティ」「収益モデル」という、
現実のビジネスを構成する4つの要素から経営学を「目的別」に理解してしまおうという
前代未聞の試みが結実したものです。
この4要素が組み合わさることで、「ビジネスモデル」が成立します。
ビジネスモデルは、事業を統合的に運営していくために欠かせない「経営視点」。
事業運営を任されたビジネスパーソンも、アルバイトをする学生も、会社そのものを経営する経営者も、
誰にとってもためになる、面白く学べて実践できる
画期的な一冊が、ここに誕生しました。
■独自企業・事業のビジネスモデルを解き明かすオリジナル演習収録!
本書では、ビジネスモデルのフレームワークを机上の空論に終わらせず
読者に実際に身につけてもらうことを考え、22題の演習を収録しました。
Google、Amazon、Apple、スターバックス、エプソンといった
独自のビジネスモデルを有する企業や事業を題材に取り上げ、
読者自らが実際にビジネスモデル図に描きだすのです。
このビジネスモデル図を一発で描ききるのは至難の業。
自ら調べ、考え、整理するという過程が必要です。
しかし、その繰り返しを経ることによって初めて、
真に「経営視点」を身につけることが可能になるのです。
■ビジネス書アワード2冠『経営戦略全史』著者渾身の一作!
本書のもう一つの特徴は、その圧倒的な読みやすさにあります。
文字数18万字超、ページ数360ページという大ボリュームながら、
平易でスピード感のある文体と189点にも及ぶ図表によって
「一気読み」することが可能になっています。
同じく「経営戦略100年の発展史を一気読み」する本として
大きな話題を呼び、ビジネス書アワード2冠を獲得した
『経営戦略全史』の著者・三谷宏治氏による、
かつてない読書体験を約束する渾身の一作です。
■目次
序章 経営学の全体像とこの本での学び方
1章 ターゲット:誰を狙う?
2章 バリュー:提供価値は何?
3章 ケイパビリティ:どうやって価値を提供する?
4章 収益モデル:どうお金を回す?
5章 あと3つ:事業目標、共通言語、IT・AI
補章 ミクロ経済学基礎と経営戦略史
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Posted by ブクログ
三谷 宏治
(みたに こうじ、1964年3月8日 - )は、K.I.T.虎ノ門大学院(金沢工業大学虎ノ門キャンパス)教授[1]、早稲田大学ビジネススクール客員教授、女子栄養大学客員教授。永平寺ふるさと大使、NPO法人 アフタースクール理事[2]、NPO法人3keys理事[3]、Linkers株式会社アドバイザー[4]。前職は経営コンサルタント。福井県出身。[5]大阪府生まれ、福井県育ち[6]。1982年 福井県立藤島高等学校卒業。1987年 東京大学理学部物理学科卒業[6]。
1992年 INSEAD MBA修了(フランスフォンテーヌブロー校)[7]。1987年 - 1996年 ボストンコンサルティンググループ勤務[7]。
1996年 - 2006年 アクセンチュア勤務 戦略グループ統括 エグゼクティブパートナーとして活躍[7]。2008年 - K.I.T.虎ノ門大学院(金沢工業大学 虎ノ門キャンパス)教授(現職)[1]。
受賞歴
『一瞬で大切なことを伝える技術』 啓文堂書店 2012 ビジネス書大賞
『経営戦略全史』 ダイヤモンドHBR 読者が選ぶベスト経営書2013 第1位[8]、ビジネス書大賞2014 経営書部門 大賞[9]
『ビジネスモデル全史』ダイヤモンドHBR 読者が選ぶベスト経営書2014 第1位[10]
「クックパッドなど CGM( Consumer Generated Media:顧客生成型メディア)と呼ばれるものでは、その主要なコンテンツ(たとえば調理レシピ)を一般利用者自身が無料でつくってくれます。なので「投稿者」がターゲットとしては誰より大切ですが、その投稿を見て評価・コメントしてくれる多くの「閲覧者」がいてくれてこそ、投稿者もヤル気が出ます。 CGMは無料であることが多いので、それらの仕組みを収益上支えてくれる「広告出稿者」も大切です。 つまり CGM運営者にとっては、投稿者、閲覧者、広告主のすべてが「ターゲット」なのです。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「新聞やラジオ・テレビといったマス広告の隆盛もあり、結局多くの企業は 1970年代までマスをターゲットとした経営に勤しみました。その後、特定セグメントをターゲットとするようになったのが 70 ~ 80年代。 85年には博報堂が「日本の消費者はもはやマスではなく『分衆』と化した」 022と評しました。日本メーカーも多品種少量生産に取り組みますが、その実現は容易ではありませんでした。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「 特にパリのカフェは、お店の名を言えば、そこに通うお客さんの職業や価値観が特定されるほど、濃いつながりの場になりました。 常連客が共有する話題は同時にカフェのカラー、結果的にはカフェごとの特色となったのです。 パリに現存する最古のカフェ、ル・プロコップは政治(とゴシップ)の場。政治家や政治家志望の若者たちがターゲットでした。ルソーやヴォルテール、ベンジャミン・フランクリンが常連さんで、フランス革命のときにはマラー、ロベスピエールやナポレオンも通っていました。 パティニョール通りのカフェ・ゲルボアは、かの「印象派 025」発祥の地です。 1869年、マネを中心にして若き才能たちが木曜夜に集まっては芸術論を戦わせるようになりました。モネ、ドガ、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ルノワール……。 たとえば「影の表現法」が延々と議論され、反射光の重要性が認識されました。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「カフェは男性たちの熱き議論の場となってしまい、女性には近寄りにくい場所となりました。そこに革命を起こしたのがルイ =エルネスト・ラデュレです。 フランス南西部で製粉業を営んでいたラデュレは、 1862年パリのマドレーヌ寺院近くにパン屋を開業します。フランス屈指の高級職人たちが集まる新興ビジネス街に打って出たのです。 ところが 1871年に政治的動乱に巻き込まれて火災が起き、再出発を余儀なくされます。パン屋から洋菓子店に変え、内装は著名なポスター作家に任せてとても洒落たつくりになりました。 そこにカフェという別ジャンルのものを組み合わせることを、ラデュレの妻ジャーヌ・スシャールが思い付きます。この新生メゾン・ラデュレはカフェとパティスリーの合体版なのです。 カフェを女性向けにしたことで、大いに繁盛しました。飲みものはコーヒーもありますが、紅茶が中心だったのでサロン・ド・テ( Salon de the、英語ではティー・サロン)と呼ばれます。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「サロン・ド・テは、昼の手軽なおしゃべりの場を求めていたパリジェンヌに瞬く間に拡がりました。 1903年には「アンジェリーナ」がルーブル美術館につながるチュイルリー公園前に開業します。モンブランが有名で、ルイ 15世風のインテリアが優雅なこの店はココ・シャネル( CHANELの創始者)が愛した場所でした。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「彼はアメリカ人にエスプレッソの美味しさを伝えようと、エスプレッソと大量のミルクを組み合わせた「シアトル風コーヒー」をつくり、それをテイクアウト 053型店舗で売り始めます。これがシアトルの学生や若い社会人女性に大受けし、 2年後の 1987年にはスターバックスの店舗と商標を 400万ドルで買い取りました。 コーヒー自体を味わいつつ、そこにいることを楽しむ空間「 The Third Place」がそのコンセプトです。家でも会社でもない、人生における第 3の居場所。それを広めるために、彼はその全財産を投じたのです。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「 1970年代以降、世界を席捲したのは資源のない極東の島国、日本の企業群でした。その戦後の急激な経済成長にもっとも貢献した外国人をもしひとり挙げるとすれば、それは間違いなくエドワーズ・デミング 073その人でしょう。 彼は第二次世界大戦後の 1947年、日本政府が行った国勢調査支援のために来日します。数学と物理学の博士号を持ち、統計のプロであったデミングは、その品質管理手法が製造現場だけでなく経営全般に活かせることを理解していました。それが、日本科学技術連盟の人々の目にとまります。 デミングは以降、何度も日科技連などに招かれ、多くの日本人経営者、技術者、学者らにその考えを伝えることになりました。「規模に頼らずとも、品質を上げればコストも下がり、顧客満足度も上がる」「そのためには統計を駆使して、モノだけでなくプロセスの品質を上げよ」 日本企業は彼の統計的プロセス制御や品質管理技法を深く理解し、それを製造現場における QC活動や、それを全社に展開した TQC活動に発展させていきました。デミングこそは日本企業にとっての「科学的管理法」の父であったといえるでしょう。その学びを最大限に取り込んだのが自動車メーカーでした。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「鳥羽博道、朝のシャンゼリゼで刮目す 1960年代、日本でも喫茶店が増え始め、 2万店からあっという間に 15万店に達します。でもそのイメージは「不健康で暗い」ものでした。薄暗い店内に煮詰まったコーヒーの臭いとタバコの煙が充満するところ、だったのです。 のちのドトール創業者である鳥羽博道は、高校を中退して 17歳で飲食業界に入り、喫茶店で働き始めコーヒー豆と出合います。 19歳で店長に抜擢され成功しますがもの足りず、ブラジルへ渡りコーヒー農園の現場監督になりました。帰国後、商売を始めますが社員に喫茶店の開業資金を持ち逃げされるなど散々です。それでもめげずに仕事を続けていましたが、喫茶店やコーヒー豆販売店といった業態の限界を感じていました。 1971年の夏、鳥羽は業界 20名での欧州視察旅行に参加します。「次の業態へのヒント」を必死で探し求めていた彼は、パリに滞在していたときも仲間たちとホテルで朝食をとることもせず、朝 8時のシャンゼリゼ大通りを歩き回ります。 凱旋門を目指して歩いていると、多くの人たちが地下鉄駅から上がるとすぐに、最寄りのカフェに吸い込まれていくではありませんか。そしてよく見ると、みな店内のカウンターの前で二重・三重になりながら、立ったままコーヒーを飲んでいます。「席もあるのに、なぜ立ったまま飲むのだろう」 その答えは料金体系にありました。ギャルソンによってサービスされる店内席(たとえば 1杯 500円)やテラス席( 550円)より、カウンターでの立ち飲み( 250円)の方がずっと安いのです。それにクロワッサンかパンオショコラをつまんで朝食完了です。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「客層を絞ったドトール。美味しいコーヒーを半額で! そして 1980年、鳥羽が満を持してつくったのがドトールでした。 あのシャンゼリゼ通りのカフェの姿をなんとかして日本でも実現したい!朝昼夕忙しい人たちをターゲットにし、提供するバリューは、美味しくて安いコーヒーが第一です。しかも駅に近い一等地でなくてはいけません。 1号店は東京・原宿駅前と決めました。 当然、フルサービスではなくセルフサービスですが、注文から提供までは極力素早く。滞在時間は短いはずですから、居心地のいいイスやソファは要りません。ただし、コーヒーの質にはこだわり、かつ当時の喫茶店にはなかった焼きたてパンを提供することにしました。店内には、挽き立てのコーヒーの香りと、美味しいパンの匂いが漂います。 気軽に利用してもらうために、コーヒー 1杯の値段は当時ふつう 300円のところを、 150円に設定しました。これで待ち合わせ客を捕まえることができました。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「現場での OJTでなく練習場での訓練ですから、どんどん失敗できます。そしてどこが悪かったか、手本(モデル)と見比べることで差が直感的にわかります。こういった「モデリング手法」は、ただのマニュアルやノウハウの詰め込みとはまったく異なります。「真似する能力を高める」訓練でもあるのです。だから応用が利きます。 テクニカルスキルを自律的に上げていく向上心(ヒューマンスキルのひとつ)を獲得しているともいえるでしょう。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「そのためにネッツトヨタ南国は展示車のないカフェのような店舗をつくり、顧客が集う場所に変えました。そして何より関係構築力をヒトに求めました。そのための究極の人材戦略が「ひとり 100時間かけての採用」と「放任型育成」です。 最低限の新入社員研修が終われば、新人たちは担当を持たされて任されます。失敗し問題を起こし顧客に叱られ、でもその中で仲間に頼ることを覚え、顧客とのコミュニケーション力や潜在的問題の察知能力を培っていきます。このときの上司の仕事は指示でも支援でもなく、顧客への謝罪です。だから、研修や上司頼りの育成では決して獲得できないスキルが得られるのです。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「 1990年以降、 Appleと同様に多くの大企業が停滞や危機に陥りました。しかし Appleのような「商品の極端な絞り込み」と「カリスマ型リーダーシップ」だけが答えではありません。部下たちを支配でなく支え導く「サーバント(支援)型リーダーシップ」 088や、共に考え働く「コラボレーション(協調)型リーダーシップ」がより有効な場合も多いのです。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「 昔、ヒトはただ 1種類の言語を話し、全能に近かったといいます。自らの力に酔ったヒトは増長し、天に届く塔を造り始めました。天に住む神がみに挑戦するために。それが「バベルの塔」です。 神は怒り、その業によって塔は崩れました。 その塔を壊したのはしかし、雷でもなんでもありません。聖書に曰く、神はただ、「言葉を乱した」のです。ヒトの言語を今のようにバラバラにしました。出身国によって地方によって立場によって、異なる言葉を使うようになりました。すぐに塔の建設作業は滞ります。柱にズレが出て、床は歪み、塔はまもなく自壊したのです 193。 言葉が揃わなくては、みなで力を合わせて何かを成し遂げることはできません。ただ自壊するのを待つのみです。 この「バベルの塔」の寓話で聖書は、今の世界の困難の原因を「言葉がズレているから」と断じています。 組織がシステムとして自律的に動くようにするために、必要な 2つ目のパーツは「共通言語」です。組織の成員が同じ考えのフレームワークを使いこなさなくては、コミュニケーションはムダになり、ビジョンも事業目標もビジネスモデルも力を発揮できません。 使いこなすべき共通言語として、ここでは「デザイン思考」と「論理思考」を挙げましょう。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「組織が失敗を受容し、かつ、そこから学ぶ能力がなければ、試行錯誤型経営でなく、ただの「錯誤」経営になってしまいます。 アダプティブ戦略は、名前はアダプティブですが、ただ順応とか適応という意味ではありません。企業の「進化」を促す言葉なのです。 進化の反意語は退化 249ではなく停滞です。そして進化は(通常)一代で起こることではなく、変異と淘汰によって起こる非連続でダイナミックな適応なのです。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「でもひとつ、社会に出るために役立つことがあるとすれば、それはアルバイトやボランティア活動だ。社会的な組織による活動にその身を投じてぜひ実感して欲しい。その価値や責任を。顧客や相手に感謝される喜び、同僚たちとのコミュニケーションの大切さ、店長やリーダーの本当の役割、研修やマニュアルの出来不出来、いざというときの組織の力、を。キミがそこでどんな立場であろうが、きっと思うだろう。「これはうまい仕組みだなぁ」「でもここはなんでこんな変なことになっちゃってるんだろう」「もっとよくできるのに」 それらビジネスの仕組みや問題、解決策を体系的に理解するための知識や枠組みを私たちは「経営学」と呼ぶ。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「19歳のキミは今、どこにいて何を目指しているだろうか。 悩み楽しみながら、自らの目指すもの(夢)を求める旅もよい。それをモラトリアム 251という。若者の特権だ。 目指すものが明らかなら、それを最短でつかむために頑張るもよし。さらには世にない何かを創り出そうとする者もいるだろう。それをビジョナリーと呼ぶ。 モラトリアムであろうがビジョナリーであろうが、それらのためにキミは今、何をして何を考えているだろうか。 社会に出ることを急ぐことはないし、同時に躊躇うこともない。じっくりウロウロすればいいし、思いきりぶつかって行って試行錯誤すればいい。自ら調べ考え決めたことであれば、道はなんでもいいのだ。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
「私自身はこちらの部類です。 27歳で海外留学を経験し、 32歳で BCG 253からアクセンチュア 254に転職しました。アクセンチュアにとって新規事業だった経営戦略コンサルティング部隊の幹部候補として。中小企業や外資系で働くってそういうことです。精一杯背伸びをして、経営の世界に挑み続けます。」
—『新しい経営学』三谷宏治著
Posted by ブクログ
経営学の入門書に最適なのではないでしょうか。
多くの事例、やさしい文体でわかりやすい。
厚さがあるので読み切るには多少の気合が必要。
経営者にも社会人にもおすすめの一冊。
Posted by ブクログ
初学者が経営学の構造をわかりやすくイメージするには、非常に良い本だと思う。4つの機能から整理することで、他の本を読んだときも、今どこの話をしているな、ということがイメージできるようになった。経営学の整理の1つの方法として、重宝したい。
Posted by ブクログ
経営学とはどんな学問なのか?、本書を通じて概観を掴むことができた。最初の1冊目としては良い教材と思う。
また、事業がどのように回っているのか、この概観を掴めたことが非常によかった。(事業を経営する)
事業の全体感を掴んだ上で、自身の業務の立ち位置や求められるものを考えて行動できると、よりよい業務に繋がりそう。
経営学への興味関心問わず、学生や新社会人にはぜひ読んでみてもらいたい。
Posted by ブクログ
新しい経営学というよりは、経営学入門。
■経営学は6分野の専門領域の寄せ集め
・経営戦略
・マーケティング
・アカウンティング
・ファイナンス
・人組織論
・オペレーション
(+IT・テクノロジー)
アカウンティング:資本、損益、キャッシュフローの財務会計と、状況・要因分析の管理会計。予算の立案・管理も含まれる。
ファイナンス:株式や債券の発行、銀行借入、自己資金など資金調達手段を最適化し、各事業に配分する。事業・投資価値評価。
■ビジネスモデルの4要素
1.ターゲット(狙うべき相手)
2.バリュー(ターゲットに提供する価値)
3.ケイパビリティ(バリューをターゲットにどう提供するか)。経営資源+オペレーション。
4.収益モデル。誰に、どんな価値を、どうやって提供するのか、採算はどうとるのか
バリューには3種類ある
使用価値:顧客にとっての効用なので顧客により異なる。
・中核価値:基本機能
・実体価値:品質、ブランド、デザイン、特殊機能
・付随機能:保証、アフターサービス、信用力
交換価値:需給バランスにより異なる
知覚価値:広告
Posted by ブクログ
全く知らなかったことはひとつもないけど、経営学の理論について、網羅的にシンプルにまとまっているので、教科書的に使えてとても良い感じ。演習もよいです。
Posted by ブクログ
経営学を「機能別」ではなくて、「目的別」に整理統合したもの。
そうそう、経営学って、こんな感じでつながっているんだよね。少なくとも実務的には。
が、なかなかこういうのが今までなかった。多分、部門横断的にかける人がいなかったんだよね。
経営戦略の分野では、いまだにポーターのポジショニングとRBVの議論の紹介と実務的な策定プロセスくらいのところまでの「入門書」が多いが、それだけでは現実の世界の実務はまわらない。むしろ、理屈ぽくなって、害もあるかもしれない。
入門書なんだけど、ビジネスモデルの新しいところまでをちゃんとおさえてある。さらには、経済学とか、経営戦略史もかんたんにおさえてある。(この辺は、2つの「全史」の資源活用か?)
事例も、「越後屋」からはじまり、最近のネット企業系の事例も多い。
やっぱ、入門といっても、その辺の新しいところまでをカバーしないと使えないだよね。
という意味でも快挙だな〜。
とくに初めて知ったという内容があるわけではないのだけど、頭のなかが再構成されていく気持ち良さがあって、久しぶりに「経営学」の本をワクワクしながら、一気読みした。
Posted by ブクログ
ターゲット、バリュー、ケイパビリティ(資源、インフラ)、プロフィットの4軸でビジネスモデルを整理する演習が面白かった。
今まで同じように見えていた業界企業の違いがよくわかったし、なかでもケイパビリティは社員教育や立地、技術、特許、販売戦略など競合と差別化する重要な要素であることを知ることができた。
Posted by ブクログ
著者の本はビジネスモデル全史以来2冊目。
豊富な事例と明快な解説が印象的だったので、バラバラと学んできたビジネス知識の棚卸しのために購入。
世の中に多くあるMBA本に比べ、以下の点が優れていると感じた。
・事例が多く、その事例分析が新しく深い
・説明の仕方が非教科書的で頭に入ってきやすい
・しかし、記載されていることのレベルはかなり高い(初学者向けに平易になりすぎていたりはしない)
・筆者の「ビジネスの面白さ」を伝えようとする姿勢が強い
・理論の羅列ではなく、学ぶ理由やコーヒー事業に例えたコラムなど読者が共感できる要素が詰まっている
明日からビジネスの楽しさが1.3倍くらいになるので、ビジネス書が好きな人にはおすすめの内容。
最も印象的だったのは、「ケイパビリティを作るのはオペレーションとリソースで、オペレーションを先に決めよ」という点。
今あるリソースの活用で考えてスケールの小さいアイディアしか出てこなかったり、オペレーションを考えていないがゆえに絵空事のようなビジネス案しか出てこなかったりすることが往々にしてあるので、この点を意識した発想をしたいと感じた。
【感想】
・うちの会社はケイパビリティを無視して絵空事をいうか、既存のケイパビリティにしか目を向けられない人が多すぎる
・「ケイパビリティ」目線でのビジネスモデルの引き出し(単にうわべの仕組みを理解するだけでは物知り止まり)を増やさないと何も事業に貢献できないと痛感
・リソースを鍛えるためにどうするかを真剣に考える。やる気を高めるだけで上手くいくなら苦労しない
【メモ】
○経営学(≒MBA)が必要な理由
・経営に必要なビジネスモデルを描き実現するためには、機能横断的な共通の事業視点が必要で、MBAの知識はどれもこれに不可欠なものだから
・ビジネスモデルは以下の4つから構成される。ビジネスは必ずこの4点を踏まえて構想すべきだし、経営学の知識は構想のための武器になる。
①ターゲット(狙うべき相手)
②バリュー(提供価値)
③ケイパビリティ(価値の提供方法)
④収益モデル(マネタイズの方法)
・ちなみに、組織戦略などに関わる立場にないのであれば問題意識も生まれず、学びの嗜好や実践の場も持てないので、経営学を学んでも学びが深まらず、自らのスキルにもならない。
○ターゲットについて
・使用者、意思決定者(DMU)、支払者がそれぞれ誰なのかしっかり考える
・STP思考(マーケティングの戦略を決めるプロセス)
Segmentation:顧客のタイプを分析
Targeting:どの人に集中するかを選ぶ
Positioning:その人に向け、自分がどうなっていくか
→これは個人のポジショニングにも使えそう
○バリューについて
・ウォンツを見極める。ドリルを買う人は、ドリルの穴が欲しいのでもないかもしれない。DIYで子供からの尊敬を集めたいのかもしれない。人間を心理的に観察し、見た目以上の真因に辿り着かないと意味がない
・バリューの構造
A)使用価値→使った時の嬉しさ
①中核価値:それがないと買わない
②実体価値:それがある物を買いたい
③付随価値:そうだとちょっと嬉しい
B)交換価値→金銭的な価値
C)知覚価値→エモさ・期待
・B2Bで顧客が感じるのは、QCDS
→顧客企業は「そのサービスを採用したときに自社システム全体のQCDSはどう変わるか?」を考えている。提供する側もそれを意識する。
・究極系は、「自社の世界で唯一の商品でしか解決できない問題点を、顧客に対する無料コンサルティングを通じて明らかにする」こと!
・キャズム(アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間の谷)を越えるには、アーリーマジョリティへのマーケティングが不可欠。
○ケイパビリティについて
・リソースとオペレーションによって構成される。オペレーションは「どうやってサービスを作り、運び、提供するか」
・垂直統合と水平分業に正解はなく、どんなターゲットにどんなバリューを提供しているかで異なる。アップルは個性的なPCのデザインのために垂直統合をし、IBMは水平分業で勝負した。
・オペレーションが先でリソースが後!設計図やスケジュールがないと必要なリソースは決まらない!
→リソースを先に固定してしまうからイノベーションが生まれない。足りないなら調達するか鍛えるしかない。
・オペレーションの中核はSCMとCRM。総合してバリューチェーン。
調達→生産→流通(物流)で顧客に届ける体制を作り、
マーケティング→営業→サービスで顧客を囲い込む。
・リソースについて
カッツモデルとは階層ごとに求められるスキルが異なることを示した図。大きく以下3つに分かれる。
①ヒューマンスキル(対人関係力)
②コンセプチュアルスキル(問題の核心を捉え概念化する力)
③テクニカルスキル(専門性)
・ソリューションビジネスは上位下達では成立しない
・ケイパビリティの変革方法はサウスウエスト航空に学ぼう!→同社が社員に求めたのは「ユーモア」。ユーモアがあれば厳しい状況も耐えられるし、顧客を感動させようとする原動力にもなる。変革への抵抗を乗り越えるには心理的安全性を与えることが必須!
○収益モデルについて
・市場シェアはあくまで平均値に過ぎず、カテゴリ別に見れば凸凹が見えるので、それを元に市場浸透を進められる
・トレンドは替え刃モデル、広告モデル、フリーミアム、サブスクリプション
→やっぱりサブスクはいろんなとこと被っている気がする、、、
→フリーミアムは限界費用がゼロのデジタルコンテンツだから成り立つ。無料と有料のバランスがとても難しく、広告モデルや全課金に移行することも
・(私見)なぜサブスクが流行る?
<SaaS>
ーはやるのもわかる。常に最新版が提供可能、初期投資が安くなるから試しやすい、クラウド機能と繋がる(複数機で使えたり保存できたり)など、便利で気軽に使えるから
<モノ>
ーわからない。UDもできないし限界費用高いから詰め合わせでもコストメリットがないから。
ーエアクロのように「プロのスタイリストが選んだ組み合わせが送られる」とかあかり安心のように「廃棄物処理リスクをパナに任せられる」みたいな付加価値がないとだめ。
→レーザーブレードに似た話だと感じた。
○その他
・全社ビジョンが曖昧でも、事業ビジョンは具体化すること!→うちの会社は誰をターゲットに何をしたいんだろう?
・比較優位:自分が全部生産性高くできるとしても、最も得意なことに集中しないといけない。ルーチンワークを外出しするのはそのため。途上国ビジネスが残るのもそのため
「弁護士が秘書を雇うのは、秘書が弁護士よりタイピングに優れているからではない。それが劣っているとしても、自分がタイピングより本来業務に特化した方が全体として儲かると分かっているから」
・結局、世の中の成功したビジネスは「計画的に成功した」ものばかりではなく、やりながらフィットさせた例が多い。結局は計画性より創発性だし、人間的要素(もちろんマインドだけでなくスキルも)が強い。
・事業責任者としての視点を持って初めて、事業への大きな貢献ができる。だから専門外の分野とも連携しよう!
→まじでおっしゃる通り
・マネジャーが自身のスキルや知識をうまく伝えられないのでは、組織力は上がらず成果も出ない!
→著者は30代を知識の再編、体系化に充てた。
Posted by ブクログ
タイトルの通り、経営学を三谷氏独自視点で編集再構築されたもの。、確かに初学者にわかりやすそうな印象。
MBAの振り返りとしてもよい。
メモ
・調べ、考え、整理し、伝える。この繰り返しが基礎力となり、経営視点を育てる。
・
Posted by ブクログ
ビジネスフレームワークやアカウンティングなど部分的に経営管理に必要な知識は学べても経営管理に必要な知識をこれまでの経緯、事例が1冊に整理されている本はなかなか出会わなかったと思う。
1.全社レベルでなく、事業レベルのテーマが中心
2.専門分野でなく、ビジネスの目的別に解説する
3.同じ枠組みでの事例演習を多用する
といった3つの方針で事業をマネージする者にとって
意味のある目的別に整理されていて読みやすい。
また、ビジネス経営の視点(ビジネスモデル)順に
(1) ターゲット
(2) バリュー
(3) ケイパビリティ
(4) 収益モデル について解説され、
さらに、事業経営に必要なプラス3つの要素として、
(5) 事業目標
(6) 共通言語
(7) IT、AI
が取り上げられている
さらに各テーマごとにカラーで、図表にまとめられていて
視覚的に理解しやすいと感じた。
初学者にも会社である程度経営管理に関わった人が
さらに周辺知識を深めたり、知識の使い方を考えたり
するためにもオススメできる1冊だと思う。
Posted by ブクログ
経営における基礎的な学べる入門書
1年周期に読む事でさらに理解が深まると思う。
日々の会社生活で起きていることを、経験と勘ではなく、より専門的に、よりロジカルに見れるようになるかもしれない。
知識やスキルをしっかりと習得し、部下だけでなく役員に伝えられるようになりたい。
Posted by ブクログ
・ビジネスモデルは4要素
①顧客:誰に対して?
②提供価値:どんな価値を?
③ケイパビリティ(オペレーション/リソース):どうやって提供するのか?
④収益モデル:採算はどう取るのか?
①顧客:誰に対して
・ST(誰に)P(他社との差別化)
・ターゲットは顧客以外にもいろいろ
– 製薬だと、厚労省、健保、病院(薬事委員会)、薬局、卸
②提供価値:どんな価値を?
・ニーズとウォンツ
・使用価値(効用)と交換価値(値段)
– 使用価値は、中核価値(基本機能:それがないと買わない)、実態価値(品質、ブランド、デザイン:それがあるものを買いたい)、付随価値(保障、アフターサービス、信用力:そうだとちょっとうれしい)
・B2BではQCDS
(使用価値)
– 中核:基本機能
– 実態:QD
– 付随:S
(交換価値)
–価格:C
③ケイパビリティ:どうやって提供する?
・リソースとオペレーション
④収益モデル:採算はどう取る?
・売上手法
– 広告:利用者ではなく広告主
– 替え刃:初期投資ではなく消耗品
– サービス化:使用した分だけ
– サブスクリプション:期間定額
– フリーミアム :一部の人だけ
・固定費>変動費
– 規模と稼働率
・固定費<変動費
– 粗利率アップ
Posted by ブクログ
▼三谷宏治氏による経営学
■経営学の6要素(戦略、マーケ、会計、財務、人・組織、オペ)
■ビジネスモデルの、4要素(ターゲット、バリュー、ケイパビリティ、収益モデル)
◉経営学で学ぶ主要要素がこの1冊で学べる!
Posted by ブクログ
経営学は6つの分野の寄せ集め。共通の基礎はない。
1,経営戦略
2,マーケティング
3,アカウンティング
4,ファイナンス
5,人・組織
6,オペレーション
会社を見るか、事業を見るか。事業のほうが理解しやすい。
ターゲットをセグメントする。細かくしすぎてもまとめすぎても失敗する。
バリューとは、ニーズの裏返し。
真のニーズはドリルでも、穴でもなく、カッコよさ。
ケイパビリィティ=企業能力。垂直統合か水平分業か。フォードは垂直統合モデル。IBMは水平分業モデル。
資金不足=初期のケイパビリティ構築の資金がない。
赤字だけでなく黒字倒産も避ける。
Posted by ブクログ
ビジネスマンにわかりやすく経営学を説明していたという点で価値がある本。経営学を学ぶにあたっては浅く、これをベースに興味がある領域を深めるのがよいと思う。
Posted by ブクログ
三谷さんが経営に関する本を出したということで読んでみました。
三谷さんの本は好きなので、全てではないけど、結構読んでいるはず。
今回は、経営を俯瞰的に、しかも分かりやすく、
そして、三谷さん流のエッセンスを加えて料理してくれています。
三谷さん流エッセンスとは、MBAの基礎科目別(戦略とかマーケとか会計とか)に学ぶのではなく、
ビジネスモデルを組み立てる際の重要な要素別(ターゲット・バリュー・ケイパビリティ・収益モデル)に学ぶことができる点です。
なるほど、ビジネスモデルと経営って、
こんな感じで繋がっていたのかと全体像を知ることができます。
どうしても各要素はエッセンス(要約)にならざるを得ない部分がありますが、
それでもこの本をまず読んでおけば、経営学の地図のようなものが頭の中にできて、
より深く学んでいく際に全体像を見失うことなく学べそうです。
同じ著者の「経営戦略全史」「ビジネスモデル全史」と一緒にどうぞ。