あらすじ
今日も二人は"殺し愛"夫と妻の視点に分かれ気鋭の著者二人が競作する、予測不能なラブサスペンス!平凡なサラリーマン・藤堂光弘。夫を愛する専業主婦・藤堂咲奈。二人は誰もが羨む幸せな夫婦……のはずだった。あの日までは。光弘は気付いてしまった。妻の不貞に。咲奈は気付いてしまった。夫の裏の顔に。彼らは表面上は仲のいい夫婦の仮面を被ったまま、互いの殺害計画を練りはじめる。気鋭の著者二人が夫と妻の視点を競作する、愛と笑いとトリックに満ちた"殺し愛"の幕が開く!
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Posted by ブクログ
サクサク読めて面白かった〜!
2人の作者が交互に、夫側と妻側を書いているらしいが、繋がりも自然で良い。
誤解がいつ解けるのかとヒヤヒヤして読んだが、最後さらに実は黒幕がいるというオチまで込みで面白かった。
いや、殺し合う前にしっかり2人で話し合えよ!!とは終始思ったけど笑
Posted by ブクログ
男女の作家がそれぞれ男性パート、女性パートをリレー方式で書いた合作とのこと。互いに相手作家に相手キャラを殺害するトリックを仕掛けて渡し、それをクリアして返す、という作業を繰り返して完成させたそうです。ミステリというよりはコメディタッチな作品でした。
誤解が解けたとはいえ、本気で殺そうとした相手を「知らなかった一面を見られて良かった」などと言ってハッピーエンドにするのは無理があるような気が。まあ面白くて星5なんですが。
「出発もさせない気か」は名言。
Posted by ブクログ
仲の良い夫婦であるふたり。しかし、ある時お互いの裏の顔に気づき、お互いに殺害計画を企てる…。
何とも微笑ましい殺害計画の数々!偶然も味方するほど絶妙な回避の連続。そして、修羅場を乗り越えた夫婦の殺し愛は最高潮を迎える…!
ふたりの著者が夫婦それぞれの役に分かれて投げ合う競作のスタイルも味が出てて面白い。
Posted by ブクログ
共著とはいえ、あの辻堂さんがこれほどラブコメ色の強い作品を書かれるとは驚きました。
物語の主人公は、仲良し夫婦の二人。
しかし、実は互いに隠し事があります。
しかも、それがバレてしまい、相手に嫌がらせや報復を受けていると思い込みます。
やがて、夫婦は表向きはいつも通りのラブラブを装いながら、殺し合いにまで発展していくです。
「バレて殺されるくらいなら、先に殺してしまおう」と、お互いが計画を立てるようになるのです。
しかし、何を試みても一向に上手くいきません。
相手の殺意に感づきながらも警戒し、平静を装って暮らす日々。
相手の腹を探り、計画を読み合う様子がユーモラスに描かれ、殺伐としたシリアスなテーマでありながらシュールな笑いへと昇華されていて、軽妙でとても読みやすかったです。
最初は、「少し懲らしめてやろう」という程度の報復から始まった計画が、次第にエスカレートし、やがて派手な殺害計画へと変貌していく展開も見ごたえがあります。
あとがきを読んで納得しましたが、本作はお二人の関係性と強い信頼があってこそ成立した物語なのだと分かります。
物語は夫視点と妻視点が交互に切り替わり進行しますが、夫側の計画を藤石さん、妻側を辻堂さんが執筆されたとのこと。
あの手この手で相手を殺す計画を立て、実行に移そうとした直後に視点が交代し、「どう危機を回避するか」を相手に委ねたそうです。
そして、上手く危機から脱すると、今度は返し刀で相手を追い詰めて……という「殺し合い」を繰り返す、リレー形式による連歌のような仕掛けになっています。
言ってしまえば破天荒なストーリーですし、ここまで殺伐とした夫婦関係を思うと現実離れした結末かもしれませんが、それも「ラブコメ」というジャンルに徹しているからこそでしょう。
もちろんミステリとしてのサスペンスフルな展開やハラハラ感、鮮やかな伏線回収も備わっています。
「そんな馬鹿な!」という野暮なツッコミは横に置き、上質なミステリ風味のラブコメとして飛び込めば、間違いなく楽しめる傑作です。