あらすじ
天才・西原無量が所属する亀石発掘派遣事務所の所長・亀石の元に「庭から銅印が出た」と相談の連絡が入る。
どうやら「出ては困るもの」らしく、無量と萌絵が極秘で高知へ向かうこととなった。
銅印を確認すると、なんとそこには「天皇御璽」と施されていて──。
果たして御璽は本物なのか、それとも偽者なのか……。因縁の渦に巻き込まれていく。
歴史に秘められた真実がまた一つ明らかになる、文庫書き下ろし、シリーズ第10弾!
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う〜ん。土佐の高知の民家から、天皇御璽が、出た!そこの祖先は、土佐勤王党と関わりが有って、から始まって、源平合戦に、安徳天皇の四国潜幸、共に落ちのびた平家一族と、話が広がっていく、いつものパターンで。面白いというより、やれやれって感じで。降旗が、次の担当って、何?忍は、どうなる?
Posted by ブクログ
土佐勤王党のお話かと思いきや、それだけでは収まらず、時代がさらに遡ることになろうとは。
ある遺物の意匠があの一族のものだったし、舞台はあの一族の伝説の多い四国。
無理なく話を広げてきた印象。
今回のキーアイテムは御璽だから、その点でもあの天皇の話にまで至るのは突飛な発想ではないと思う。
ただ予想はしていなかったけれども。
こんなに話が広がるとは思わなかった。
夢がある!
今回は歴史的解釈の方に重きが置かれていた感じで、無量の神がかった発掘シーンが少なかったのが物足りない点ではある。
一方で忍ちゃんの立場を脅かす新キャラも出てきて、無量の周辺は(本人が気づかないうちに)きな臭い感じになってきていてハラハラした。
彼は今回それどころではなかったしなあ。
永倉ちゃんの幼馴染み的立場の人間が出てきて、随分ヤキモチ焼いていたから。
今回の無量は気持ちのアップダウンが忙しかった気がする。
そりゃ発掘シーンも少なくなるよ。
個人的には土佐勤王党もあの一族話も好きなので、この両者を絡めて話を広げてきた今回の話はお気に入りの話になりそう。
ただGRMの動きが怖い。
最終的にはどう着地させるのだろう……気になる。