あらすじ
かつて実父と恋人を無差別テロで失った水野乃亜は警察庁に入庁し、警察官僚の佐山から特命を受けて警視庁刑事部共助課見当たり班に配属される。日本の治安維持のため、防犯カメラと連動した衆人監視システム「ホークアイ」導入を目論む佐山は、乃亜の共助課配属とともに見当たり班解体に動き出す。そんな中、アメリカに追われるテロリストが日本に潜入し……。著者初の書き下ろし警察小説、渾身のシリーズ第1弾。
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Posted by ブクログ
ノンストップ・アクションミステリー。
大都会の殺到に立ち、逃亡中の手配犯を見つけ出す警視庁の見当たり班。
そこに配属された若い女性キャリア・水野 乃亜。
彼女は、見当たり班の面々には、決して話せない極秘使命を受けていた。
『ホークアイ』と呼ばれる人工知能システム。防犯カメラなどの映像情報から、逃亡犯を探し出す画期的なAIシステム。
そして、防犯カメラが無い地域では、捜査員が『ホルスの眼』と呼ばれるスマートグラス(サングラス)を付けて、映像情報をホークアイに送り出す。
これらがあれば、見当たり班は不要になるのか?
そして、そんな時、凶悪な国際テロリストが国内に潜入したとの極秘情報が入って来た。
『ノバコバ』と呼ばれる女テロリストの狙いは、一体何なのか?
多数のドローンを使った波状攻撃など、ハラハラドキドキの連続ですね。
最後、水野係長が、テロリストに突っ込んで行くシーンは、ドラマのようで驚きですね。
ホークアイは、一時凍結されましたが、今後、この様なシステムが、必要な世の中になって行くんでしょうか?
最後、あっという間にページが終わってしまったので、もう少しメンバのその後を、書き足してもよかったかも。
Posted by ブクログ
まだまだ含みがある内容で終わりました。
ミアタリ捜査という忍耐のいる職人のような部署と、有名なテロリストとの攻防はギャップがありました。
警察内部の覇権争いや、ミアタリ捜査での心理描写など様々な側面が書かれており一気に読めました。
Posted by ブクログ
刑事部捜査共助課にキャリアとして配属された水野乃亜.手配写真の顔を記憶して街頭で対象者を見つけ出す見当たり捜査に就くことになった.乃亜は高校生のとき、目の前で警察官の父が殺されたつらい過去を持っているが、アメリカの大学で学び志願して警察官となった.偶然、父殺害時に支援してくれた加藤警部補と同じ職場となり、指導してもらうことになった.見当たり捜査をAIの活用で効率的する構想で、アメリカからホークアイを導入して運用を始めた佐山捜査支援分析管理官.佐山は乃亜にその概要を知らせているが、当面はアナログ的な捜査をさせている.世界各国で爆弾テロを行ってきた犯人が日本に入国したとの情報を得て、佐山はホークアイを活用すべく準備をしてきたが、彼がターゲットとして推測したノバコバの写真をシステムに入れたとたんダウンのしてしまう.事実上アメリカの占領下にある日本.ノバコバらは山王ホテルをドローンに搭載した爆弾で破壊する.第二の攻撃を阻止するべく、全国から集められた見当たり捜査のプロが乃亜らと連携して動く第6章は圧巻だ.最後のページでノバコバの最後の姿を見る佐山の描写が良かった.