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Posted by ブクログ
原田マハ先生の作品には毎回フィクションかノンフィクションかの区別がつかなくなるほど没頭させられるけれでも、今回もそんな作品です。
作品に登場するリーチ先生も高村光太郎も柳宗悦らも実在した人物だけれでも、彼らの功績といったものを、実在しない亀乃介、高市という親子を通じて知るという巧妙なストーリーで、読後はまた少し美術史に明るくなったような気にさせられるのでした。
それは「陶芸」という名の「冒険」だった、とリーチは言った。・・・・あの日々を、冒険と呼ばずしてなんと呼ぼうか。(作品から一部抜粋)
Posted by ブクログ
陶芸を通して交わり合った人々の物語。バーナードリーチ、柳宗悦、濱田庄司、高村光雲・光太郎はじめ、明治・大正・昭和時代の芸術界の巨匠たちが登場する。
本書は、架空の登場人物「沖亀之助とその息子である高市」の目線で描かれた、事実に基づく物語である。亀之助はリーチの弟子となり、師の助手をしながら陶芸の道を学んでいく。
登場する人物のほとんどさ、陶芸に陶酔しており、同時に真っ直ぐに向き合っている。生成した作品たちが、窯焼きを経て出てくる瞬間とは、それほど感動的で、やみつきになるのだろうか。
地元の近くに有名な「益子」というまちがある。小学校の遠足に行ったり、友人とろくろ体験をしたりなどしてみたが、「陶器」の良さや特徴、伝統についてはさほど考えられておらず、「楽しい!」という感覚で終わってしまっていた。
今度、改めてそこへ出かけて、陶芸との出会い直しをしてみたい。