あらすじ
顔に目立つ大きなアザがある大学院生のアイコ、二十四歳。恋や遊びからは距離を置いて生きていたが、「顔にアザや怪我を負った人」をテーマにした本の取材を受け、表紙になってから、状況は一変。本が映画化されることになり、監督の飛坂逢太と出会ったアイコは彼に恋をする。だが女性に不自由しないタイプの飛坂の気持ちがわからず、暴走したり、妄想したり…。一途な彼女の初恋の行方は!?
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Posted by ブクログ
顔に大きなアザのある女の子が主人公で、不器用なようで芯が強くて、でも弱くて、私もアイコちゃんといろんな感情を一緒に経験した気持ちになった。初恋の心震えるあの感じ、なんで恋ってこんなに始まりは素敵なのに終わりは苦しいんだろうって思った。
そして、どうして島本理生さんの書く男の人ってこんなに好きになっちゃうんだろう。しかも幸せになれないってわかってるんだけど好きにならずにいられないタイプの…笑。何回も、飛坂さんと上手くいきますようにって願ったけど結ばれなかった。アイコちゃんが恋愛経験者だったら、もしくはあの「付き合ってるのに片思い」状態を我慢すれば一緒にいられたかもしれない。でも、あそこで大好きだけど許せないって譲らなかったのもアイコちゃんらしいし、だからこそ対比で原田くんとは一緒に幸せにやっていけるような予感がするんだよな。飛坂さんとのハッピーエンドがよかったけど、そうならないからこそのこの作品の良さなのかなぁとか。
Posted by ブクログ
顔にアザがある大学院生リケジョの話
アザがあることで出会えた色んな人の温もりがいいねって本だった
自分のコンプレックスを他人にさらけ出して隠さないというプライドは持っていても相手からそれを気にしているそぶりを見せられると悲しいっていう矛盾を抱えた話
主人公が自分とは真逆の人間で面白い
でも正直羨ましい!!!!顔にアザがあったら近付いてくる人は減って悲しいかもしれないけど近付いて来てくれた人はもう分かってるもんね!!
私は自分の中に抱えてるバカデカ秘密ってかクソデカコンプみたいなものが第三,四部くらいまであるから正直近付いて来てくれた人がいつこの人は自分から離れてくんだろうってどこか最初から諦めた気持ちで見ちゃってるわ!!
主人公が羨ましい
読書でリフレッシュのつもりがもっと気分沈んじゃった!!!
今読まない方が良かった!終わり!!!!!!!
Posted by ブクログ
先に映画を見た時、コンプレックスはそれを通して自分に大切な人と出会うことができるものでもあるという感想を持ちました。
原作である本書を読むと、アイコがメイクをして原田くんとデートに行くシーンに、自分と一緒にいる人がどう見られるかを気遣う描写があります。その後、原田くんはサラッと受け入れてくれ、映画と同じ気持ちになった一方で、受け入れて欲しいと傲慢に思うのは違うことに気づかされました。また、たまに、ちょっとはコンプレックスは隠してもいいのかもしれません。世間からの目ではなく、相手と自分との間にある距離。その機微を感じながら、自分を開いていけるようになるといいなと思いました。自分のコンプレックスも自分、アイコのように強くなりたい。
アイコを庇う飛坂さん、学会の夜の教授の言葉も大切に留めておきたいです。
Posted by ブクログ
薄い本ですぐ読めた、
宮沢賢治のよだかの星から来てる本、大人になってからだとよだかの星も受け取り方が違う
自分が擦り減る人付き合いは、頑丈でも、周りの人にはして欲しくないし、したくない
顔のあざは極端だけど、触れて良いのかわからなくて、結局何も言えなくってもやもやすることある、距離感って難しい
肩書きとか結果に拘って、それが無くなったら空っぽだなあと思ってずっと走ってる感じもする、フィルターがあるから見えるものもあれば、ないから見えるものもあって難しい
Posted by ブクログ
顔にあざのあるアイコのお話。やはり体にあざがあったりすると、あまり同い年の人よりも大人の人のほうが受け入れてくれるのだろうか。それとも映画監督という特殊な職業だから、普通の人とは違う価値観で受け入れられるのだろうか。
あざがある=欠点となって苦しむアイコをかわいそうだと思ったけれど、同情はそれはそれでよくないのかもしれない。家族を大切にしているアイコのことは本当にいいなって思いました。原田君との今後は恋愛に結びつくのかわからないけれど、飛坂さんよりも等身大のアイコを受け入れてくれそうな感じがしました。