【感想・ネタバレ】なにかが首のまわりにのレビュー

あらすじ

異なる文化に育った男女の心の揺れを瑞々しく描く表題作のほか、文化、歴史、性差のギャップを絶妙な筆致で捉え、世界が注目する天性のストーリーテラーによる12の魅力的物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

彼女のTED Talksが好きで、〈The danger of a single story. 〉と〈We all should be feminists.〉を過去に何度も聴いていたのだけど、最近、友人がおすすめしていたこの本の筆者が彼女だと知って手に取った。

私もシングルストーリーしか知らずにアフリカを思い描いていたことを思い知らされる。

ナイジェリアの人の名前は「ン」から始まるものが多いのかな。そもそも日本語で「ン」から始まる単語はないし、その音を正しく捉えてはいないんだろうな。一体どんな響きなんだろう。

色んな短編があったけど、言葉にならない違和感の奥で、本当の私が死んでいくような感覚を覚えた。そこから個人個人がどう折り合いをつけていくか。



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個人的な話、

デンマークに留学しているとき、「世界一幸福な国の幸福」について散歩しながらペアで話し合う授業があったのだけど、その時に、南アフリカ出身の友人が私に言った言葉を思い出した。

「ここは世界一幸福な国かもしれないけど、私にとっての一番の幸福はこの国では無い。と思ったかな。」「他の国の文化や価値観も知らない現地の人が、色んな国から来たわたし達に、デンマークの幸せを考えさせてるのって、なんだか馬鹿らしくない?笑」「あ。これ秘密ね(笑)」


ナイジェリアの物語を読んでいるのに、南アフリカ出身の子を思い出すのも、これまたアフリカのシングルストーリーかもしれないけど。

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2021年07月28日

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