あらすじ
〈私はしばしば、「デモをやって何か変わるんですか?」と聞かれました。「デモより投票をしたほうがいいんじゃないですか」「政党を組織しないと力にならないんじゃないですか」「ただの自己満足じゃないですか」と言われたりしたこともあります。しかし、そもそも社会を変えるというのはどういうことでしょうか。〉(「はじめに」より)
いま日本でおきていることは、どういうことか? 社会を変えるというのは、どういうことなのか? 歴史的、社会構造的、思想的に考え、社会運動の新しい可能性を探る大型の論考です。
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Posted by ブクログ
「社会を変えるには」、最も印象的だったのは、端的に言えば人任せにするなということ。今日では「代表制」により、物事を決め、実行する人間と、それをする人が完全に分離されていることが多い。「誰かが変えてくれる」という意識が変わらない構造を生んでいるということ。
格差社会という言葉は、工業化社会時代に作られた構造が、今現在、それが機能不全になっているにも限らず、構造だけが残り、既存の枠に入れなかった人が「ないがしろにされている」という感覚を生むことによって成り立っている。
その感覚が政変を生むのだが、決める人間、任せる人間がはっきりと別れている以上、ムーブメントを起こすのが難しい。
一人のリーダーに依存するのではなく、巻き込み型で全員参加でムーブメントを起こさなければ、一定以上の効果が期待できない。すなわち優秀な幹事ではなく、鍋奉行が求められる。
歴史的な背景や思想の違いなど、社会を変える上で知っておかなくてはならない前提を抑えた上で、事例などを交えて描かれており、参考になる部分が多かった。
単純に読み物としても面白く、多くの知識が得られるが、内容はとても難解。落ち着いた時にもう一度読み返したい。