あらすじ
「社長はいったい、何を言い出すんだ?!」――
タニタ食堂に続く、驚きのチャレンジ!
「会社員」と「フリーランス」のいいとこ取り。
この画期的な新制度導入をめぐる試行錯誤を描いた
迫真のノンフィクション
自由に働く。やりたいことをやりぬく。
それこそが、本当の「健康経営」だ!
◎タニタの「日本活性化プロジェクト」とは?
希望社員を雇用から契約ベース(フリーランス)に転換、
主体性を発揮できるようにしながら、本人の努力に報酬面でも報いる社内制度。
経営者感覚を持って、自らの仕事内容や働き方をデザインでき、
働く人がやりがいを持って心身ともに健やかに働ける「健康経営」の新手法。
◎時間より、「主体性」を中心に考えよう!
「働き方改革」がいよいよスタートし、「働く時間」について
すべての企業が考えざるを得なくなっている。
しかし、谷田社長は「時間より、主体性を中心に考えるべきだ」と主張している。
働く時間も、働き方も、やるべき仕事も、すべて自分で選んで、コントロールする。
寝食を忘れて働くときもあれば、長期の休暇をとって自分を磨くことも自由にできる。
他流試合も行い、そのスキルをまたタニタにフィードバックもできる。
――そんな本当の意味での「健康経営」を求めて生まれたのが「日本活性化プロジェクト」である。
このプロジェクトは2016年よりスタートし、2017年に1期生8名、18年に2期生11名、19年に3期生が参加。
一度退職して完全なフリーランスになるため、社内では反発の声も大きく、
予想外のトラブルも発生した。
本書はそうしたできごとを、谷田社長、プロジェクトメンバーと彼らをマネジメントする管理職層など、
さまざまな声をもとに追いかける。
日本の働き方に一石を投じる1冊になるはずだ。
◎解説:柳川範之氏(東京大学大学院経済学研究科教授)
本書を読んだみなさんが、この壮大な実験を参考にしつつ、創意工夫を凝らしていくこと。
それこそが、本書の本当の価値なのではないでしょうか。
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
世間では何かと”働き方革命”なる言葉が闊歩している。もちろん、長時間労働により健康が悪化したり生活に支障が出てはいけない。しかし、何が何でも残業は禁止、といった風潮はいかがなものか。もっと働きたい人もいるだろう。このままでは日本はどうなるのか。
そんな日本の将来を憂えて、谷田社長は「日本活性化プロジェクト」と題して、独自の働き方改革に手掛けている。
フリーランスと正社員の中間といったイメージだ。
会社に守られているうちは、自分を磨く努力を怠ってしまうし、お上からしてもらうのが当たり前になってしまう。大企業が倒産する時代、自分の身は自分で守る。自分のスキルを磨き上げ、会社から求められる存在にならなければ、AIの台頭により仕事がなくなる時代を生き抜くことはできないだろう。
谷田社長がこのプロジェクトを立ち上げた思いとして、働く人の「報われ感」を最大にする、ということを述べていた。報いてくれた会社を裏切ることはない。お互いが共に成長していく存在、それがこれからのビジネスモデルになるだろう。
Posted by ブクログ
働き方改革は、残業削減・有休消化の義務化等ばかりにフォーカスされることが多く、生産性の向上や本当の意味でのワークライフバランスの充実に目が向けられていないことを不安視してタニタの社長が始めた活性化プロジェクトの話。
会社員とフリーランスのいいとこ取りするのが活性化プロジェクトで、これからは会社と主体性を持ち自ら成長する個人とがより対等な関係を結ぶ時代になるとの考えもある。
自分自身、今はメンバーシップ型での雇用形態ではあるものの、いつまでその形態が続くかは本当に分からないので、ジョブ型雇用に移行されても生きていけるようにスキルアップなど図っていこうと改めて感じた。
その企業で処世術により出世していったとしても外部で通用するのかは疑問。個人指名で働けるようになって初めてどの環境にも適用できる人材出ると言えるではないかと思う。