【感想・ネタバレ】女に生まれてモヤってる!のレビュー

あらすじ

女の損は見えづらい。

生き方が多用化し、女性としてのライフスタイルに「正解」や「ゴール」がない今、私たちはどのような道を選択すれば、心地よく生きられるのか。コラムニストのジェーン・スー氏と脳科学者の中野信子氏が、これからの女性の生き方を対談形式で語り合います。

【一章】「女らしさ」は誰のため?
-「女らしさ」とは自己決定権を手放すこと
-メイクや服は女ウケを狙ったほうがコスパがいい 他
【二章】敵と味方とルールを再検証する
-「女同士はわかり合える」という一枚岩幻想
-新自由主義の流れでカオス社会が爆誕 他
【三章】恋愛と結婚、私たちの戦略
-自分よりも能力が高い人を好きになるという通過儀礼
-パートナーはまっとうに生きるための漬物石
【四章】なぜ女は自信を持ちづらいのか?
-男は女よりも自信を持ちやすい
-依存相手は都合のいいスクリーン 他
【五章】いつか結婚も出産もレジャーになる
-妊娠・出産をアウトソーシングする未来
-私たちが本当に後世に残したほうがいいもの 他
【六章】ジャストフィットな生き方は自分で決める
-男社会で設定されたゴールがすべてじゃない
-今の選択が正しかったと思えるように 他

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Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚も出産もその人の人生なはずなのに、バリバリ働いていると「出産は早めにした方が良いよ」などと言われる。「女にしてはやるやん」みたいなこともある。ジェーン・スーさんと中野信子さんとの対談は引っかかっていた違和感の正体を突き出して晒してくれる内容がたくさんあった。自分らしい生き方とはなんだろうを考えるキッカケになる。

1
2022年04月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【なろうと思ったこと】
①「ナマコ信子」に私もなろう。ナマコ的最小限の働き方。あとの人生、ボーナスゲームみたいなもの。ゴールは自分で設定したい。
どういう状態が自分を幸せにする?時代と自分の置かれた環境の掛け合わせで、その時々のいい感じを変化させていくのが妥当。他人の評価なんて変化するもの。物事を相対化させて考え、時代を楽しめる人間になりたい。
②満点を取るためには、スーパーウーマンに?そんなの無理ゲー、ではどうすれば?
自分の心と生活を安定させるために必要なものは何か、こればっかりは自分で考えて見極めるしかなくて、でも仕組みがわかれば肩の荷は少し軽くなる。
適切な自信を手に入れるために自分を観察すること。まずは、いつまで経っても自分にOK出せない内的要因と外的要因に分けて考えてみる。大切なのは、自分の中で「この選択で成功でした」と言い切れる自信を持つこと。そうなるためには目の前のことを一生懸命考えてやるしかない。
③悪い方に気持ちが曲がったらアイロンをかける、その繰り返しで「私ならできる」という思考のクセをつける。
【救われた言葉】
①自分が一番大事と思うことは悪でもないし、むしろ自分のことを大事にできない状態は健康な状態とは言えないという言葉。
なんでもかんでも自分のせいにしない、つまり客観性とか俯瞰の視点でものを見る習慣を養う。
②目前の40代への不安も、40過ぎるとドーバミンがあまり分泌されなくなって不安感情が落ち着いてくるらしい。決してネガティブなものでなく、「私の人生はこんなものかな」と緩やかな諦観、「40過ぎたら楽になるわよ」と。
【人との関係性】
自信がないと人は攻撃的になる。そうなのか、だからあの人は・・と昨今の身の周りの人に対して感じた。そうなると、威圧的だった人も弱い人間やんと楽に感じれた。
不安な感情をあえて高めている時期が人間にはある。本人にとってはつらいけれど、今は勉強する時期なんだと思って安心してほしい。
【興味深かったこと】
地質年代、今、新たな名は「人新世」。「我が物顔で地上でどんどん巨大化していった恐竜は、やがて環境の変化に耐えられず過剰適応のせいで絶滅する」
我が物顔。それは個々の人間にも当てはまる気がして、スーさんに共感。変化と進化によって、「らしさ」からどんどん解放され、地球規模の大きな変化へ。女に生まれてモヤってる内容から、古代の話、地球規模の話にまで発展したお二人の世界観が好きだし飽きない。

1
2022年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

考え方・価値観のシフトが起こる、刺激的な良い本だった。

<特に響いたところをメモしておきたい>
男性が女性を「モノ」としてみることもある
そんなこともあり、美人だから得なわけではない
若さと見た目には限界がある
30後半で女から人間になった
男の助手席ポジションが優位なのは景気がいい時だけ
家族とはいえ人間だから相性はある
妊娠・出産をアウトソースする未来により性別格差が縮まるかも
環境破壊を止めようというのは人間のエゴかも?(昔は酸素は毒だった)
自分の選択を正解にしていく
毎回正しい答えを選ばないから、種として生き残ってきた

0
2023年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【揺らぐ男性の存在意義】
ジェーン・スーさんと、中野信子さんのご対談。
最近思っていたことが言語化されていて、とても共感しました。

女性の社会の中での立場、状況、これでいいわけがない、
けれどその女性の性質上もあり、
はっきりと言ってこなかったことが何てたくさんあるんだろうと。

スーさんは、自分が女性らしくないというコンプレックスを子どもの時からもっていて、自分の不完全性が抜けないという。

中野さんは、頭がいいことが女性と相いれない、という点で不快な思いをたくさんされてきたそう。

自分が無理と思い込んでいること、じつはだいたいがお仕着せの社会規範なんだ、と話されている。

そして、社会を正面から考える、変えようとするのではなく、今の社会で自分がどう楽しめるか、に焦点を当てるという。

スーさんも、てっぺんを目指さない、目立ちすぎず、アンチも増やさない、そんな生存戦略をしてくることになったと。

「夢を口にしたって叶うとは限りません。でも黙っていなくてもいい」

・・・

脳科学的にも、
男性は女性を、状況によってはモノとして見ているという驚き。
下に見る、とかいう以前に。

女性を人間として見ることがでいない男性。そこに限界がある。
女性はモノではない。

男女平等のためには、男性のスキルを女性並みに高める必要があるに違いない。

もう一つ興味深くさらに掘り下げたいのは、有性生殖をなくすことについて。
技術が許しても男性が許すのかは分からないけれど。

女性は、出産しなければ庇護下に入る必要も、周りの機嫌を取る必要もなくなる、とのお話。 …

0
2024年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「男とか女という括りではなく個人として幸せであるにはどうすれば良いかを第一優先で考え、その上で現代社会でどうすれば幸せに生存していけるかを考えるのが良い」

内容だけでなく、言葉遣いや言い回しなど参考になる部分がありすぎて処理しきれていないがこれはお買い得な本だと感じた。
何度も読み直して論理的思考の勉強もしたい。

以下覚書
・内助の功
陰ながら援助する身内の功績。
・女らしいは完全に褒め言葉だけど、女っぽいだとノイズに近くなる。
・得してる人を見ると何か奪われているような気持ちになるが実はそうじゃない。
・ニューロエコノミクス
見えない心の部分を定量的に評価して経済的にも繁栄しようというのがニューロエコノミクス。
・同性愛の男性と異性愛の女性の脳は似ている。同性愛の女性と異性愛の男性の脳もまた似ている。
・若さや美貌で得た得は、蓄積されない資産。
・男にとってモテる女性や美人は単に捕まえたくなる珍しい虫やポケモンと同じ。
・スタックする
立ち往生する。
・おごられることは自己決定権を手放すこと。
・男のためにキレイを目指す人はもうほとんどいない。自己実現としての美。
・自分をケアしないことはセルフネグレクトだ。
・変化はいつも期待より緩やか。過渡期をどう生き延びるか。
・ステレオタイプ脅威。ステレオタイプな見方をされるとそれが自分の中の一部となって実現されてしまう。
自分の切り捨てたもので生きている人を敵視してしまう。敵視しているものの中に自分が羨ましいと思ってしまう部分が少しあるはず。そうで無ければそもそも攻撃的にまでならない。だから自分の気持ちに正直になってとことん納得が行くまでやると敵視しないで済む。
・綺麗めの男性が男から好まれないのは男の中の女性性ははっきりと嫌いと言いやすいから。筋肉質などの男らしさは否定すると自分が男らしくないと自認するようで言いにくい。
・個であることと全て自己責任で賄うことは別。
・立場が人の発言や行動を作る。
・ピンクと和解する。
・女を1人だけ入れて多様性を演出するな。
・異性の目線が関係なくなってからビンテージになれる
・フランスでは自分の意見が言えないとバカ扱いされる
・迷う機能が残っているということは生存する上で必要な機能だった。セレンディピティは迷いからしか産まれない。

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2024年05月29日

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