あらすじ
「病理学」とは、<病気はどうしてできてくるのか?>という学問です。
その病理学の真骨頂が、日本人のふたりに一人がかかるという「がん」。
現役病理医であり、松岡正剛氏率いるイシス編集学校師範でもある著者が、
平易な語り口&直筆イラスト満載で満を持して放つ、
「がん」と「からだ」のはなし。
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私自身が医師から「あなたは高分化がんだから、たちの良い方だ。未分化だったら大変でしたよ。」と言われた経験を持つ。敢えて調べることは無かったが、この本を読んで高分化がんが何かを理解できた。知識がなくとも興味深く、面白く読める。次作にも期待したい。
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細胞レベルの振る舞いから
がんを紹介する、これまでにないタイプの
入門書。
文章も平易で分かりやすい。
“がん”と“癌”の違いとか、メジャーな病気なのに
知らないことが多いと痛感した。
続編を期待!
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確かに分かりやすいかった。学生時代、こういうのがあれば、というか触れることが出来ていれば、ミクロの世界に対する関心も、もう少し高かったかもしれないな。かといって、四六時中顕微鏡に向き合うってのは、考えてみるとちょっとゾッとするけど。本書のように、面白い先生によるところの、熟練の語りに耳を傾ける、くらいがちょうど良いのかも。
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がんというのは恐ろしい病気である。何だか得体の知れないものが体内で増殖して命を奪っていくイメージがある。
でも、そいつらは具体的にどういうもので、身体の中でどう増えてどう有害になるのかは、実はわたしたちはあまり良く知らないのではないだろうか。
この本はかわいくてわかりやすいイラストと面白い語り口で、がんがどういうヤツらなのかをそんなに怖くない感じに説明してくれる。
仕組みを知るとちょっと怖くなくなる、興味が湧く…かも知れない。わたしはちょっと興味が湧いた。
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今月、母をがんで亡くし、ようやくがんがどういう病気なのか向き合うことが出来た。
すごくわかりやすく、素人にも読みやすい一冊。
自分自身、闘病中の母を見てるのが辛かったということもあり、がんが本当に憎く、がんで亡くした事が本当に悔しい!
悔しいけど、長生きすればするほど、がんになる確率は高くなり、私たち人間は、がんと共存していかないといけない。。。
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病理学について、イラストを使って丁寧に説明されており、難しいところはあるものの興味深く読めた。病理診断にはかなりの経験値が必要であることは本書を読めばよくわかる。素人には標本を見ただけでは、どこに異常があるのか判断ができそうにない。興味深いのは、著者と大阪大学の仲野先生との対談で、AIの進歩による病理学の動向である。AIによる病理診断が人間と同等であるならば、今後病理学がどうなっていくか、とても気になるところだ。
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【内容】
42/構造異型と核異型 「異型」
47/良性腫瘍は「周囲の組織を破壊することなく局在し、その部分のみ切除すれば治癒する」
悪性腫瘍は「周囲の組織を破壊しながら増殖し、他の部位へ転移をきたしうる腫瘍」
53/「がん」=「悪性腫瘍」、「癌」は「上皮性の悪性腫瘍」
54/上皮細胞=外界と接している細胞
55/血液・骨の細胞の悪性腫瘍は「癌」とは言わない。→「肉腫」「血液のがん」
58/ポイントは「分化」
105/脳のがん 良性腫瘍=「髄膜腫」、悪性腫瘍=悪性膠腫
107/脳腫瘍は「原発か? 転移か?」 肺癌は脳に転移しやすい
186/中屋敷均の「ウイルスは生きている」は、面白し例が満載。
哺乳動物における胎盤の形成にウイルス由来の遺伝子が関与
219/肝臓に腫瘍ができたときは、常に「原発」か「転移」かを考える。
大腸癌は、肝臓に転移しやすい。
220/肝細胞癌の原因は炎症
①ウイルス感染/脂質代謝産物→②炎症→③遺伝子異常→肝細胞癌
221/白血球が血管の外に出て集まってくる状況を炎症という
248/おわりに 「編集」とは、「情報を扱うことすべて」 イシス編集学校
250/病理診断の状況は、「形態診断」と遺伝子異常の「分子病理的診断」の統合
Posted by ブクログ
どこかの雑誌で紹介されていたので手に取ってみたが、確かにがんについて、目から鱗な情報が多くありとても為になった。
ただ、自分のような例は除いて、この本は一体どのような読者を想定しているのかよくわからなかった。純粋な好奇心?がんと診断されたばかりの人?その家族?
Posted by ブクログ
確かに”図鑑”ですね。普段から高校生を相手にしているだけあって、言葉選びも優しいし、細胞や臓器の絵も分かりやすいので、言葉の分かりやすさを後押ししています。内視鏡治療についても、丁寧に説明してあります。また、文化とか組織型とか、医療関係者にもお勧めです。