あらすじ
投資・運営・教育・シェア・金主・人材不足に悩めるビジネスマンよ、刮目せよ。利益率を上げるために必要なのは「感情」と「戦略」だ。年間500人を超える経営者へセミナーや講演を行う藤田氏。―ふと経営者としてこのままで良いのか?と考える事があります。ノウハウが分かれば売上を上げる事はできる。でも、納得いく経営をするのは難しい。そんな問題を野村監督は解決してくれました。「褒めるとか叱るとかの根底にあるのは愛情なんだよ」
中小企業だからこその経営の悩みを根本から解決策まで、分かりやすく解説。野村克也の成功に至るまでの苦悩や、人の使い方、オーナーとの確執…貧乏でも、知名度がなくとも、天才でなくとも、1番になった男の「ぼやき」が明日の活力へと変わる。
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Posted by ブクログ
経営者と野村監督の対談形式で企業運営の方法が書かれている。監督という職業もある種の経営者であり、随所に人材の獲得・育成やマーケティングに関する記述があり参考になった。特にマーケティングでは、ライバル会社から顧客を獲得するために競合商品を原価割れで売り、他の商品で稼ぐという発想は新鮮だった。赤字ではなく、広告費と考えること。
Posted by ブクログ
今年2月に逝去された野村克也氏が生前経営者である著者と対談し、野村氏の野球人生から弱者が強者に勝つための中小企業の経営に活かせる部分について書いた一冊。
自身を月見草に例え、テスト生から入団しチャンスを掴んできた野村氏の野球観やプロとして成功した駆け引きや監督として幾多の名選手を育てた人身掌握術などを本書で知ることが出来ました。
データを中心としたID野球の真相やキャッチャーを選んだ裏側、王・長嶋両選手への闘争心など表舞台の裏側や氏の想いを知る事もできました。
愛情、信頼をもって接することや褒めることと叱ることのタイミングなど野村氏から部下へのマネジメントも学ぶ事もできました。
ヤクルトの相馬球団社長、桑原オーナーや阪神の後任である星野監督就任の裏側や田中将大投手の素質など野村氏との関わりの深い人物とのエピソードも興味深いものでした。
中小企業の経営においてもナンバーワンを目指すことやとりあえず目玉商品を作って目立つことや理にかなった行動を行うことなど野村氏のエピソードから学びになることを学ぶ事もできました。
本書を読んでぼやきながらも愛情のある氏の魅力、そしてデータを中心とする野球の礎を築いた氏の凄さを対談から随所に感じることが出来ました。
氏の野球人生から中小企業の経営や人としての大事なことを教えられた一冊でした。