【感想・ネタバレ】歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方のレビュー

あらすじ

今、出版界と言論界で一つの「戦い」が繰り広げられています。南京虐殺や慰安婦問題など、歴史問題に起因する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人は積極的にそうした「侵略」に反撃すべきだという歴史問題を戦場とする戦い、すなわち「歴史戦」です。近年、そうしたスタンスの書籍が次々と刊行され、中にはベストセラーとなる本も出ています。実は戦中にも、それと酷似するプロパガンダ政策が存在しました。しかし、政府主導の「思想戦」は、国民の現実認識を歪ませ、日本を破滅的な敗戦へと導く一翼を担いました。同じ轍を踏まないために、歴史問題にまつわる欺瞞とトリックをどう見抜くか。豊富な具体例を挙げて読み解きます。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「主戦場」という映画を観た。日系アメリカ人が慰安婦問題をドキュメンタリーで撮った映画だ。題名の「主戦場」に違和感を持っていたが、この本を読んでガッテンした。
産経新聞社が「『主戦場』は米国、『主敵』は中国というキャンペーンを張っていたからだ」。アメリカ人がこの主張に対して関係者から聞き取りをして映画にした。
大阪人の僕としては、60年も続いたサンフランシスコ市と
の姉妹都市提携を解消したのは残念だと思っている。一人の市長により一方的に終わらせる事がい事なのか?
軍国主義復活を目論んでいる人の文章を読んで、いつもモヤモヤした思いが残っていたが、この本を読んではっきりと理解できた。つまり、彼らのいう日本とは「大日本帝国」のことで戦後の平和憲法を選んだ日本国ではないということだ。つまり、賛美は「大日本帝国」自虐は「日本国」となる。そういう文脈からは当然「戦争放棄」「軍隊禁止」の日本国を擁護する人間は非国民となる思想なのだ。

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2019年07月21日

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