あらすじ
東村アキコ氏絶賛「不倫の漫画を描くのに、とても参考になりました」
女が本当に怖くなる11の物語。
理由あって、都会から実家に戻った「私」は、年老いた母とペットのマルチーズと暮らしている。
時どき立ち寄るペットショップの女主人・中山圭子は、犬や猫をあやしながら、さり気なく飼い主から話を聞き出すのが得意。
圭子のもたらす情報が、「私」のどす黒い過去を甦えらせる――。
表題作ほか、婚期をのがした娘の子宮切除手術の前夜、娘の傍らで眠る父の悲哀と甘やかな妄想を描く「初夜」。
バーで独り飲む女にバーテンダーが語った奇妙な体験「眠れる美女」。
可愛かった妹の人生が低迷してゆくのを見守る兄の心理「いもうと」。
初めての不倫にふみだす妻のためらい「春の海へ」。
故郷の町に戻ってきた三人の女たちに渦巻くねたみと憎しみ「帰郷」など、10篇の恋愛官能小説集。
解説・東村アキコ
*本書は2005年6月に文藝春秋より刊行された文春文庫『初夜』を改題し、解説を加えた新装版です。収録している短篇は同じです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まさに林真理子!ってかんじ。
目をそらしたくなるくらい中年女を書くのが上手い!
「女が本当に怖くなる11の物語」という謳い文句通り、ぜんぶ嫌な気持ちで終わる短編集。
でもこうゆうのついつい読んじゃうんだよね!
だっておもしろいもん!
Posted by ブクログ
面白いけど、後味は悪いかも。
作者は中年の女の嫌な所や汚いところを知り尽くしていて、人生経験豊富なんだろうなと思った。
年取るのが怖くなった。
Posted by ブクログ
林真理子さんらしい、ドロドロしていて怖い(ぞっとする)物語だったのですが、不倫などの描き方が古臭くてうんざりしました。でもまぁ、「この作品は2005年6月に刊行された文春文庫「初夜」を改題した新装版です。」とのことなので、その時代はこんな感じだったのかなと。
好感が持てる登場人物がいなかったこともあり、読後感はいまいち。