【感想・ネタバレ】蛇にピアスのレビュー

あらすじ

「スプリットタンって知ってる?」そう言って、男は蛇のように二つに割れた舌を出した―。その男アマと同棲しながらサディストの彫り師シバとも関係をもつルイ。彼女は自らも舌にピアスを入れ、刺青を彫り、「身体改造」にはまっていく。痛みと快楽、暴力と死、激しい愛と絶望。今を生きる者たちの生の本質を鮮烈に描き、すばる文学賞と芥川賞を受賞した、金原ひとみの衝撃のデビュー作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

作品の名前はずっと前から知ってた。
若者の恋愛模様がリアルに書かれてる小説が読みたくなって、ふと思い出したのが読んだきっかけだった。


こういう本が読みたかった、という意味では思った通りの作品だった。恋愛をテーマにした作品は、どうしても「恋愛」が美化されがちだが、蛇にピアスは現実を疑似体験できるような描写ばかりで、私は好きだと思った。


とはいっても、ルイたちの日常は自分のものとはかなり遠く、ところどころグロテスクなシーンも多かった。
出会い方から結婚まで、色んな恋愛があるのだなぁということに安心を得てみたり、人の性癖をこんなに身近に感じられるのも面白かった。


また、他の人の感想を読んでいると、世の中の性癖への理解って薄いんだなと感じさせられた。
キレると人を殺してしまうほど衝動が抑えられない人の性癖がノーマルで、
一見まともな感覚を持ってそうな人の性癖は、、。



最後の衝撃が大きかったせいか読み終わって2日ぐらい色んな感覚が頭から離れず、やっと今この感想を書くに至ってます。
金原さんの他の作品も読んでみたいなと思いました。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルにて。

他の金原ひとみさんの本より過激。まさに若い頃に書いたのかな、という感じ。

知らない世界すぎて共感はできなかったけど、恋人たらしめるもの、繋がりってなんだろうと思った。

0
2026年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

10年前に読んでラストの意味が分からず、スプリットタンだけは印象に残ってあとは忘れていた。
この前読んだ金原ひとみさんの『ミーツ・ザ・ワールド』がとてもよかったので、10年ぶりにこちらもまた読んでみたがやっぱり分からなかった。
このまま自分の中で流れてしまうのは嫌だったので他の人の感想や考察を読みあさってからもう一度考えて、自分なりに言葉にまとめておく。
解釈は自由なのでここに書くことが「答え」だとは思わないが、一つの考え方だと思ってほしい。

①シバはなぜアマを殺したのか
作中でははっきり明らかになってはいないが、シバが「男も抱ける」と言ったこと、ルイとはノーマルなプレイしかしないアマがdesireで鞭を見ていたことなど伏線はあった。もしアマを惨殺したのが本当にシバだったとして、それはなぜだったのか。
それは「所有したいから」、言い換えればシバがアマを愛していたから。
アマが人を殺したことで警察に追われる身となり、警察に取られるくらいなら殺して自分のものにしようと思った。
いたぶってから殺したのはシバの性癖であり、シバなりの愛だったのではないか。
この「所有」というテーマは作中に何度か出てくる。

②ルイはアマを殺したシバに対してどう思っていたか
ルイはアマが死んだことで相当取り乱しているから、心の痛みを感じていたことは間違いない。
普通なら犯人のシバを恨みそうなものだが、最後は謎の「大丈夫」で突然ポジティブになりシバと暮らすことを選ぶ。ここが本当に意味不明だったのだが、ルイは(理由はよく分からないが)倒錯しており、痛みを感じている時だけ生きていることを感じられる。そこから考えると、シバはルイに今まで感じたことがないほどの「大切な人を失う心の痛み」を与えてくれた。
舌に穴を開け、背中に刺青を彫り、激しいSMプレイをすることで身体的な痛みを与えただけでなく、心の痛みも与えてくれた存在。だからルイにとってはある種神様のような、自分を光ある生へと導いてくれる存在に映ったのではないか。そう考えると最後のまぶしい光の描写とも符合する。

③最後のシーンでルイが生きる希望を持った理由
ルイは痛みによって生きていると感じる、そして多分痛みの程度が強いほど生きている感じも強くなる。だから体だけでなく心にまで激しい痛みを体験したことで、今までにないほど強く生を意識したのではないか。
シバは拒食のルイにご飯を食べさせようとしたり、施術箇所を気遣ったり、本名を教えたりして大切にしていた。つまり、生へと導く行動を取っていた。とはいえ、シバもルイに対して殺意を持っており(シバは倒錯した性癖の持ち主なので、彼にとて殺すことは愛情表現の一つなのだが)一緒にいたらルイも殺してしまうかもしれない。
ルイがラストで見せた生への希望(私の中に川ができた、大丈夫という言葉)は、希望というより「シバに殺されるまでは生きる」とか「シバに殺されるために生きる」という非常に危ういものだ。

④所有というテーマについて
ルイは画竜点睛にちなんで刺青の龍と麒麟に目を入れないでほしいと言う。また「取った魚に餌はやらない」で付き合ったら相手をおざなりに扱う、所有欲のためにシバがアマを殺すなど「所有」というテーマが作品全体を貫いている。
これも理解が難しかったのだが、欲しかったものを所有してしまうことで執着を捨て、次のステップに進むという意味ではないかと思った。
最後は刺青に目を入れたのは、痛みで生の実感を得る段階は自分の中で一区切り付け、生へ向かって小さな一歩を踏み出すという意味だったのではないか。

これで合っているかは分からないが、ここまで考えたらすっきりした。
『ミーツ・ザ・ワールド』では生への希望が地に足のついた形で描かれていたので、デビュー作から20年小説を書き続ける中で他者の存在や人生への希望が大きくなったのかもしれないと思い、少し感慨深くなった。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ルイはアマが死ぬことを予測していたのかもしれない。死ぬまではいかなくても離れ離れになることは予期していたかもしれない。
ルイがなぜ舌ピアスを早く拡張したがっているのか分からなかった。ゆっくり決められたスピードで拡張していけばよかったんじゃないかと思う。
だけど、ルイは生き急いでいた。なぜだかその生き急ぐという感覚に共感してしまった。急がないと間に合わないという感覚。ルイはアマに褒めてもらうために、アマと繋がってる実感が欲しくて舌ピアスをあけてスプリットタンにしたかったんだなあと思った。
最後にスプリットタンにならなかったのは、画竜点睛のように完成させるとアマとの繋がりの痕跡が消えていくと思ったからかもしれない。
結果、ルイは麒麟の刺青を完成させた一方で、スプリットタンは完成させずに穴の空いたまま放置している。そこにルイらしさが出ていて、自分らしさってこういうことなのかなあと思った。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難しいな。
なんと感想を書けば良いのかわからない。
アマ、ルイ、シバさんの3人しかほぼ出てこないし、文章も読みやすい。
結局、アマは誰に殺されたのか?
シバさんが殺したのか?ルイとシバさんはどうなるのか?分からないまま終わった。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鮮烈なインパクトのある本でした。舌にピアスを入れるスプリットタンの話であったり、身体に刺青を入れる話であったりと、自分とは正反対の話であるにも関わらず、何故か気になってしまう不思議な力を感じました。アマを殺したのが恐らくシバさんだと気づいたルイが、その後シバさんとどういった関係を取っていくのかが気になります。

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2025年12月21日

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