【感想・ネタバレ】ぼくを忘れないでのレビュー

あらすじ

ぼくには仲良しの兄・サイモンがいた。でも死んでしまった。ぼくはサイモンに会いたくてたまらない。19歳になったマシュー・ホームズは、統合失調症の治療の一環として、自分自身について書いている。大好きだった兄サイモン、ダウン症だった彼の死は、幼かったマシューの思いつきがもたらしたようなものだった。罪の意識に苛まれるマシュー。彼には「ぼくを忘れないで」というサイモンの声がいつも聞こえている。精神科病棟の看護師だった著者だからこそ書ける、病める青年の苦しみ、不安、喜び、そして家族のこと。サイモンとマシューの兄弟を、あなたは忘れることができないだろう。コスタ賞の新人賞と大賞を同時受賞した傑作小説!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

統合失調症という病気がどういったものか知らなかったが、彼に限らず、人はたった一言で救われたり傷ついたりしながら生きていることを改めて感じた。人は辛い時、自分のことしか見れなくなってしまうことが分かっていてそれが嫌だと書いている彼は、とても心の優しい人なんだと思う。少しボタンを掛け違えただけで。この世の中生きていくだけで大変だと言われる事もあるけれど、家族や親類で助け合ったり、自分の気持ちを少し外に出してみるだけで、世の中を少しだけでも生きていきやすくする事が出来るのかもしれない。

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2019年10月09日

Posted by ブクログ

読みにくさはありますが、それは統合失調症の心の中を反映させているからだと思います。
病気だってわかっても、どう付き合っていけば良いのかわからず一番悩み、苦しむのは本人。それをほんの少し垣間見ることができるような気がします。

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2022年03月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幼い頃に自分のせいでダウン症の兄が亡くなったと思い込み、統合失調症を患った19歳の青年・マシュー。治療の一環として彼が綴った文章をまとめたという設定の本書は、時系列も真偽も不明ではなはだわかりにくい。だが読みにくさを我慢して読んでいくと、精神に病気を抱えた青年の内面が生き生きと描かれている(って変?)ことがわかる。彼を支える人たちへの思いも伝わっていると思う。最後に兄の死の真相が明らかになり、散漫な印象の本書が巧みに構成されたものだと理解できた。

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2019年09月28日

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