あらすじ
普通じゃない事件と捜査――あなたはこのトリックを、見抜けるか?
ある怪事件と同時に国家機密ファイルも消えた。唯一の手掛かりは、事件当夜、現場で目撃された一人の大学生・戻橋トウヤだけ――。
内閣情報調査室に極秘裏に設置された「特務捜査」部門、通称CIRO-S(サイロス)。「普通ではありえない事件」を扱うここに配属された新米捜査官・雙ヶ岡珠子は、目撃者トウヤの協力により、二人で事件とファイルの捜査にあたることに。
珠子の心配をよそに、命知らずなトウヤは、誰も予想しえないやり方で、次々と事件の核心に迫っていくが……。
「才能が光る。浮世離れしたキャラクター造形。意表を突く場面展開。僕たちの会社が制作した『SPEC』のように映像化もありえるか?」神康幸(映像プロデューサー/電撃小説大賞最終選考委員)、「僕たちは何かを賭けて生きている。読み終えた後、この物語にもっと賭けたくなりました」佐野徹夜(作家)――大推薦の声、続々! 応募総数4843作品から激賞、第25回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》に輝いた、注目のサスペンス・ミステリ誕生。
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Posted by ブクログ
キャラクター造形はライトノベルテイストですし、特殊能力も出てきますが、それが何か、そしてそれをどう逆手に取って相手を倒すか、その辺りの駆け引きや推理まで楽しめる物語でした。
命を賭けた手に汗握る攻防戦。
彼が勝つのだろうなと分かっていても嫌な汗をかきました。
不利な状況から逆転、また相手に逆転されて、また逆転……と優位な立場が二転三転するのもいい。
何より彼の特殊能力とそれに対する代償を知った時の驚きと納得としてやられた感は本当に凄かった。
全体通しての大いなる伏線。
これは二度読みしたくなる展開。
最後の最後にあの種明かしは本当にずるかった。
思っていることを上手く表現できないのがもどかしいのですが、ともかくライトノベル的エンターテインメントですが、トリックや駆け引きはぶっ飛びつつもしっかりミステリ仕立て。
不思議で魅力的な作品でした。
好き嫌いは極端に割れそうだけど(本当に色々ぶっ飛んでるので)
Posted by ブクログ
自身の願い、置かれた環境によって手に入れた特異な能力者を持つ人の頭脳バトルもの。駆け引きや心理戦が好きな人には面白いと思う。
まさかタマちゃんの所属組織自体が嘘だとは…。佐井さんの最期が若干ご都合な感じは否めず、トウヤの能力は代償がそんなに重くない気もするし。ただ、過去に何があったか具体的な事は記されておらず続きの作品で語られるなら読みたいかも。