あらすじ
炎上したいわけではない。でも、つい言いたくなる。みんなが当然のように信じている価値観や正論って、本当にただしいのだろうか、と。いつの時代も結局見た目が9割だし、観光名所はインスタの写真に勝てないし、血がつながっているから家族を愛せるわけじゃない。“目から鱗”の指摘から独自のライフハックまで、メディアや小説など多方面で活躍する著者が「誰の味方でもない」独自の視点を提示する。
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Posted by ブクログ
古市さんの本はこれが初めて。
とても面白く読みました。
意外にも芥川賞を逃した事にガッカリしたり、チョコレートを食べすぎて虫歯だらけだったり、ダイエットの事を気にしたりと、読みながも思わずクスッとしてしまいました。
小説も読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
古市憲寿さんを初めて見たのは日曜朝にやっているワイドナショーだと思う。遠慮のない発言をするくせ者コメンテーターという印象があった。
迎合しない切れ者をどう捉えるかは難しい。
最近、ホリエモンの著書が売れ筋であるが、どうも同じ臭いを感じてしまう。
それは、何か。この人は上から目線で人を小馬鹿にしているのではないかと思わせるものだ。
皆がAだと言っているものを、平然とBだ。と言える神経は、多く人の気持ちを軽んじているように感じるし、どうせ皆頭が悪いのだから相手にしないと舐めているように感じられる。
実際は、自分に劣等感があって、有能な人に対する嫉妬心がそう思わせているのだと思う。それと同時に、頭の良い人や強い者が他人を下手に見て馬鹿にすることは学校でも会社でも間違いなくあるのだ。だから難しい。
本書書き出しより、最近世の中では正論を持ち出して誰かを血祭りにあげるのが流行っているという。
それに対して、古市さんは正論を武器にするのはナンセンスだとし、そうならないよう心がけているそうだ。
私もブログで文章を書いており、今のところ誰かを批判するような内容を書いてはいないと思うが、自らの正しさを証明しようとする過程で、間接的に"そうでない人"を否定する表現をすることがあるので気をつけたい。
また、様々な物事に対し審判を下すレフェリーが増えているそうだ。芸能人のスキャンダルが賑わう度、謝罪するべきだの、咎める必要はないだの発言が飛び交う。
この現象の理由は、レフェリーになることで、自分が審判を受けることを免れることができるからと書かれている。これはなんとなく違和感を覚えるが、声の大きい者は攻撃の対象になりづらいという意味に置き換えると確かにそうだと思える。
じゃあ、物事を評価するのは良くないのかと言うと、著者はひとりのレフェリーが仕切るより、多くのレフェリーがいた方が良いとしている。私も世の中で生きづらい人のために少なからず意見を言えたら良いなと思う。
本書では、世の中の見方を変えてくれる事柄がまだまだたくさん載っているのでおすすめである。
ところで、私は古市さんをどう捉えたのか。人狼や脱出ゲームに勤しみ、チョコレートの誘惑と格闘している著者を、いちチョコレート好きとして好きになった。