【感想・ネタバレ】死神執事のカーテンコールのレビュー

あらすじ

死神執事と顔だけ探偵の謎ときファンタジー。

役者くずれの猪目空我は、かつてスタイリッシュな探偵役で人気を博した美形男子。とくに探偵としての能力があるわけではないが、とある事情で俳優業を廃業した今、ほかにやれることもないので、見た目重視の雰囲気探偵事務所を開業することにした。そこで格安賃料で借りたのは、とある古い屋敷の一角。ちなみにこの屋敷の住人は謎めいた年若いお嬢様と、彼女のお世話をする美しい執事のみ。ここに怪しさ爆発の大家と店子が誕生した。
一方、お屋敷のお嬢様に仕える執事にも秘密があった。それは彼の正体が死神だということ。その特殊能力としては、まずはひとの寿命が見え、さらに幽霊の姿を見ることもでき、たとえば死にゆく人に願われた場合、三回だけ「カーテンコール」と呼ばれる延命に応じることができる。彼は仕事だけが生きがいの自称エリート死神なのだが、過去の仕事での唯一の汚点を払拭するため、執事姿で人間界に留まっているらしい。
三者三様、それぞれの利害が一致して、なし崩し的に空我と死神は心霊がらみの依頼を解決することになるのだが……。

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Posted by ブクログ

かつて人気を博していた探偵子役は、大人になって
探偵をしてみる事にした。

演じるのと職業はまた別では?! な最初ですが
登場人物に執事がいる時点で、どうでもよくなる状態。
大家に仕えている、という事なのですが
何故大家は冷たいものしか口に入れないのか等
色々な謎も次々と判明。

しかしこの主人公、脳筋とはこういう人を? と
思えるほど素晴らしい感じです。
単純とも言えますが、美徳は素直?
彼の過去もちょこっと分かります。

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2021年07月09日

Posted by ブクログ

最初がなかなか入り込めず、でも終わりは気になったので、まず最終章を読み、意外と面白かったのでもう1つさかのぼり…結局最初から最後まで読んだ。正確には、最後から最初まで、だけど。名探偵がいいキャラ

0
2021年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初、登場人物が総じて濃くて設定盛っていて仰々しいなあと思っていたのですが、読み終わってみると成程、誰もが「演じて」たんだなと。
そう考えると、全てに納得、すとんと心の中の落ちるべきところに物語が落ちてきました。
やっと安心できたと言うか。
タイトルに「カーテンコール」とある通り(実際は別設定で出てくるカーテンコールではありますが)これは、登場人物たちが与えられた役割を演じた壮大な劇だったなと思います。
誰も「素」を出していない。
本当の自分は分からないまま。
台詞はみんな台本の「台詞」じみて、本音を喋っていない。
作者様の持ち味でもある会話のテンポは今回も健在で、会話自体は楽しいのですが、やっぱりいつもより「台詞」じみている。
読者は観客席で舞台を見続けている、そんな感覚に陥ると思います。
ただそれが悪い訳ではない。
寧ろ文章で楽しむ「舞台」と思って読むと、ストレスなく楽しめる作品。
こういう作品の書き方もあるのかと驚いた次第。
死神がいるので無論ファンタジー話にはなりますが、謎解き自体はちゃんとミステリ。
一話完結と見せかけて続いていたり、一筋縄ではいかないところもよし。
キャラ自体にも謎解き要素があるのも楽しい。
その謎が明かされても「素」が見えないのがもどかしくもありますが。
いやもう不思議な感覚に囚われる奇抜な作品でした。
(精一杯褒めてる)
尚、個人的には「おじさま」が推しキャラです。
色々ずるくておいしいよね、彼。

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2019年05月13日

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