あらすじ
有名なリーダーを真似るのではなく、自分の価値観とスタイルを大切にする、地位や権力で従わせるのではなく、他者のスタイルを尊重し、職場の信頼を集める、「オーセンティック・リーダーシップ」が注目されている。ハーバード・ビジネス・スクール教授、ロンドン・ビジネススクール教授ほか、世界第一線の執筆陣が説く。
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Posted by ブクログ
いい!
色んな方向からの話がきれいに並べて掲載されている。
答えのない世界、オーセンティック・リーダーシップが今後どのように展開されていくか楽しみ。
Posted by ブクログ
オーセンティック・リーダーシップについて、良い面とマイナス面からアプローチする論文集。
わたしはどちらかというと、オーセンティック・リーダーシップ肯定派で、ネガティブな面を扱っている論文もなんだか表面的なところを論じているように感じてしまう。
つまり、「私はこんな人なので、それはできません」というような「自分らしさ」のことを言っているのではない、と思っている。
オーセンティックというのは、自分の深い価値観のレベルの話で、それも固定されたものというより成長していくものと考えているから。そして、それは本質というより、自らがどう意味付けているか、というストーリーの中で生成されていくものと思う。
とは言え、いくつか反対派の論文を読むと、やっぱ状況次第なのかな?国の文化、組織の文化、状況などによって、「自分らしく」がいいのかどうかは確かにわからないな〜と思い始めた。
理屈の上で、「それは私らしくないのでしません」という話ではないとしても、意図せざるして、そういう言い訳としてオーセンティックを使ってしまうこともあるだろうな。
加えて、
・「自分らしくある」ということがリーダーとしていいのだというのは、アメリカ的な価値観である
・部下が求めているのは、リーダーが自分自身の感情をオープンにすることではなく、自分の価値観に共感するような感情をオープンにすること
みたいな指摘はなるほどと思った。
Posted by ブクログ
人間力、などと言われてまるまるってしまうものを分けた時に、相手の視点獲得力、自己理解力、思いを率直に届ける力、そのTOBEを魅力化する力、などがあるんだろう。奥深い
Posted by ブクログ
体系的な解説がなされておらず、エッセイのような内容だった。全体的に何を言いたいのか分からなかった。
3. 弱さを隠さない上司に起こるすばらしいこと
リーダーから社員に助言を求めれば、彼らは自分は尊重され、意見に耳を傾けてもらえる存在だと感じるようになり、結果としてより強い忠誠心を持つ。
→自分の経験を振り返ると、社員の立場として、思い当たることがたくさんある。具体的なタスクだけでなく、困っているからアイデアがほしいという働きかけも有効なのだろう。
6. 「自分らしさ」があだになる時
・答えを求めて内面ばかり見ていると、知らず知らずのうちに時代遅れの自己認識が強化されていき、癖になっている思考パターンや行動パターンで身動きできなくなる。まず行動して、新しい仕事のやり方を試してみること。あれこれ考えたり内省したりするのは、経験した後にすべき。
・学習はたいてい模倣である。リーダーとして成長するうえで重要なのは、他者の言動やスタイルから学んだ要素を取り入れ、自分のものにする能力である。その際は、多数のロールモデルから幅広く学ぶべきである。他者のスタイルを選択的に借用して組み合わせ、改良することを、自分にとってうまくいく方法が見つかるまで繰り返す。
→上長をこの観点で観察するのは、将来的に役立つかもしれないと思った。
10. リーダーは感情をあらわにすべきか
リーダーには共感力が求められる。共感力はリーダーシップの重要なカギである。人々は「自分の聞きたいこと」を言ってくれるリーダーを支持する。リーダーは、部下の状況を頭で理解するだけでなく、部下と同じ状況に置かれたら感じるであろうことを、心で感じなくてはならない。
Posted by ブクログ
「リーダーシップ」に関する書籍はそれこそたくさんあるのだが「オーセンティック」≒「自分らしさ」という点を深堀りしたものが本書である。
オーセンティック・リーダーシップにおいて重要視されるのは自分や他人の「感情」を感じることである。その中で、自分自身の本当にしたいことと向き合い前に進むこと、生まれる「共感」が結局のところメンバのやる気を引き出すということなのだろう。
またこの本の特徴としてオーセンティック・リーダーシップに関する失敗についても触れている。極端な適用、前提を無視した運用は時に問題を生じがちだが、その点にも触れることでより深い理解を促している。
Posted by ブクログ
■「自分らしさ」を貫くリーダーシップ
・「オーセンティック(自分らしさ)」を貫くリーダーは、自分自身をよく知っている。ゆえに自らの価値観をぶれることなく実践し、感情の面から人々を引っ張る。
・こうしたリーダーになる方法には、次のようなものがある。
- 自分史に学ぶ:自分の半生における様々な経験を理解し、意味を与えることで、なすべきことを見つける。
- 自己認識力を伸ばす:本当の自分を知るため、自らの過去を調べる。すると、自分の弱さを認められるようになる。
- 価値観を体現する:自らの信念から生まれた価値観を、行動によって表す。
■「自分らしさ」を保つ工夫
・リーダーが自分らしさを保ち、自らの人生を管理する方法として「マインドフル・リーダーシップ」の訓練がある。これは、目の前の瞬間に注意を向け、自分の感情を認識し、コントロールするための訓練である。
・内省の訓練法には、瞑想や日記の執筆など様々ある。重要なのは、リーダーとしてのプレッシャーから身を離し、起きていることを振り返るための時間を毎日設けること。
■オーセンティック・リーダーシップの弊害
・真に自分らしく行動することは、リーダーの大切な資質。だが、リーダーの資質に欠ける者が、自分に正直であることを間違った行動の言い訳にするなど、弊害も生じている。
・正直さ重視の罠に陥らないためには、同僚に話を聞くなどして、自分がどんな人間であるかを見つめることが大切。【メタ認知】
Posted by ブクログ
自分らしさを首尾一貫して発揮するリーダーシップに関する論文集。論文の著者によって若干主張が異なるように見えるが、それだけ唯一の正解は存在しない分野なのだと思う。
自分が実際の現場でどうするかということが最重要であり、これからも悩んで行動し続けたい。