あらすじ
「1着賞金1億円、2着賞金2,000万円」最高峰のレースはわずか数センチの差に8,000万円もの違いが生まれる。競輪――人生の縮図とも言える昭和的な世界。15億円を稼いだトップ選手が今、初めて明かす。
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Posted by ブクログ
オリンピアンだからこそ新書の話がきたのかな
半生を振り返りつつ、競輪への考え、競輪選手としての考えを語る本。
過去のレースについてはデビュー戦や岸和田グランプリあたりしか振り返りが無い。追走義務違反の件やSS11騒動については何も記載はなく、同県の長塚についても名前しか出てこないので、裏話ゴシップなどはない(書いた方が売れただろうが、そういうのをヨシとしない武田の性格が分かる)。
若いうちはスケート一本だったのかと思ったら、かなり早いうちから競輪が頭にあったというのには驚いた。村上の引退が発表されたが、同い年の武田はまだまだ頑張ってほしい。
Posted by ブクログ
本作、「競輪選手」の副題は「博打の駒として生きる」だ。作者の武田豊樹選手の覚悟や、生き方が、端的に現れていると思う。
平易な文章でつづられており、読みやすく、しかし、内容は濃く興味深い。45歳で一線のレーサーであり続けるのは、並大抵のことではないと思うが、レースやトレーニングに対しては妥協を許さない内容だ。
僕の知っている競輪インサイドは、漫画「ギャンブルレーサー」だったけれど、その世界が、一流レーサーの武田選手の文章との相乗効果で立体的に見えてきた。