【感想・ネタバレ】送魂の少女と葬礼の旅 6巻のレビュー

あらすじ

巨大精霊の葬儀に襲撃をかけた精霊人集団。葬儀は無事、執り行われたものの、送儀師に甚大な被害が出てしまう。
そんな中、精霊人であることを隠匿していたペレナイに対して疑惑の目が向けられたことにより、ある秘密が明かされる――。

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Posted by ブクログ

ディンティカータの暗躍によって失敗する可能性もあった大蛇様の葬儀
けれど、アルピの尽力だけでなく、ザーリシオの閃き、ペレナイの献身によってどうにか成功できたようで

ただ、精霊人が葬儀の邪魔をするという有ってはならない事態だからこそ、その対処への結果の差が目立ってくる
片足を失いつつ葬儀の手伝いをしたザーリシオの惨状は判りやすい。対して無傷で凌いだペレナイの存在はどうしても浮いてしまう。正体を明かさずに居られない
そして明かしてしまえばペレナイへの疑いが生まれてしまう

だからペレナイは自身の無実を訴える為に出自を話さなければならないのだけど、これは一方でアルピとの絆を再確認するものにもなるわけだね
というか、ペレナイの出自がアルピの存在とかなり根深く関わっていたことには驚かされた

アルピの安全を祈願して生み出されたペレナイ。そこにある願いは純粋であっても精霊人の形をとっている為に厄介事を生みかねない。ペレナイが正体を開かせない理由には充分。
この点は、何も説明されずに両親と別れる事になったアルピとどこか対称的に映るように思えてしまう
大切な事を明かせないペレナイと大切な事を知らないアルピ。二人はあの寺院において確かに異質な存在だった

ここにペレナイに込められた願いがあれば二人が関わるのは必然。それにしては出会い方がエキセントリックだったけども(笑)

ペレナイにとっては自身を安定させる出会い。それがアルピにとっては自身を羽ばたかせるきっかけとなるのは面白いね。アルピを励ます為のペレナイの言葉がアルピに前に進む力を与えている
そうした背景があれば、二人が二人として旅立つのは必然だったのかもね。また、アルピがペレナイを信じ直す理由には充分


一方、ラストに登場したディンティカータの仲間が途轍もなく不穏なんですけど……

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2021年07月23日

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