あらすじ
図書館を後にし、両親の足跡を辿っていたアルピとペレナイ。そんな中、近隣で巨大な精霊が亡くなったということで、送儀師が集められていた。アルピも巨大精霊の葬儀を手伝うために、現場に向かう。しかし、そこには、葬儀を阻もうとする謎の集団が暗躍していた…。
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Posted by ブクログ
本作において、私達が知る合同葬とは異なる意味で使われた合同葬儀。呪いが大規模だと葬儀師一人だけでなく複数で対処することも有るのかと驚かされると共に、それだけの規模の呪いが存在する世界にも驚かされたり
一方であれだけ大規模な自然災害と言える現象に対して葬儀師だけで対処できるのかと疑問に思ってしまうが
今回は多数の葬儀師が登場したことで改めて葬儀師の在り様に目を向けることが出来たかな
以前も経験によって葬儀師としての在り様を定めたセルセラが居たけど、今回登場した葬儀師は豪快なバンディヤや三つ子のティカ達、女好きのザーリシオと個性は豊か
この内で葬儀師になった経緯が語られたのはザーリシオだけだけど、他のメンバーについてもどのような経緯で葬儀師の道を選んだのだろうとつい想像してしまうね
そんな頼りになる葬儀師が集まりつつもどこか暗雲が立ち込めているかのように思えてしまうのはディンティカータの存在に拠るものか
4巻にて悪事を働いた館長の後ろに居た存在と言うだけでも怪しさ充分なのにこの巻で明かされた正体は予想外なもの
でも、確かに4巻で館長が言っていたように、そしてこの巻でディンティカータが言及したように人の意思を取り込めば精霊が人の形を取ることは有り得るのか……
物語の当初からアルピに付き従いながらその実情が全く知れていなかったペレナイ
彼の正体も想像の斜め上の代物だったけど、一方でその正体に沿った行動を採っているというわけでも無いようで
葬儀の失敗を狙うディンティカータとそれに対峙するペレナイ
人知を超えた存在の二人によって物語の方向性は大きく変わりそうだ