あらすじ
「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」「「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい」──この世界への鋭敏で繊細なまなざしから生まれたやさしくつよい言葉たち。彗星のように短歌界にあらわれ、2009年、惜しまれながら二十六年の生涯を閉じた夭折の歌人のベスト歌集が没後十年を機に未発表原稿を加え待望の文庫化。
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Posted by ブクログ
こころがふるえる瞬間と、きらめきと、少しばかりの切なさが、ぎゅっと三十一文字に閉じ込められた短歌集です。「もうそろそろ私が屋根であることに気づいて傘をたたんでほしい」という短歌が心に残りました。「「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい」という短歌も、繊細で瑞々しい感性が、優しかったです。
Posted by ブクログ
2025年64冊目
★★★★☆
#えーえんとくちから #笹井宏之
過去の #Chapters 本。
初めて短歌集に触れました。
初めはサラっと読もうと思ってたけど、一句一句噛み締めて読みたくなったので思ってたよりじっくり読んだ。
笹井さんのお父さんが書かれているあとがきを読んで、さらに深まる句が多かった。
難病を抱えて、寝たきりの生活を送っていた笹井さんが、世界との繋がりを感じるための手段が短歌だったというのが伝わってくる。
くすりとできるものから、みんな人生観を感じるものまで気に入るものに出会えるんじゃないかなーと思いました。