【感想・ネタバレ】柳橋ものがたり 船宿『篠屋』の綾のレビュー

あらすじ

しっとりとした筆致で、江戸に生きる人の綾を時代推理の俊英が描く

訳あって武家の娘・綾は、江戸一番の花街の入り口に建つ船宿の住み込み女中に。
そこで遭遇した思いがけぬ六つの謎と事件の行方……。

船宿『篠屋』の勝手口から端正な侍が飛び込んで来て、追われていると言う。予約客の寺侍・梶原だ。女将のお廉は梶原を二階に急がせ、まだ目見え(試用)の女中・綾に、あんたも急いで二階に上がり、湯文字ひとつで梶原様の床に入るんだ、と叫ぶ。追手の足音も迫る。同衾を装うための芝居をしろというのだ。綾は床で丸くなって考えていた。この船宿は断ろうと。だが……。

6つの謎と事件の行方新シリーズ第1弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

時代はペリーが浦賀に来た頃、船宿「篠屋」を舞台に女中「綾」の目を通した6話。
口入屋内田の主人から紹介され綾は篠屋の女中となる。
あまりその素性は紹介されていない。若く見えるが歳は28、父親は医者で、兄は浮世絵の収集をしていて行儀作法は祖母からしつけられた。結婚していたことはあるが今は一人。働き者であり機転が利く、このぐらいのことが6つの話の中から伺える。
大きな事件は起こらないがそれでも船宿の息子千吉が下引きをやっていることもあり、船宿内外の出来事が綾に関わってくる。綾の目を通しそれらが語られてゆく。
綾の人柄が良いのか心軽やかに読み進められるお話しでした。

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2023年01月24日

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