あらすじ
盗人と疑われ、番屋につきだされてきた青物売りのお駒を放免してやった同心の柏木千太郎。跳ねっ返りで威勢はいいが、早くに両親を亡くし、十一で人買いに売られ苦労して生きてきた娘だ。そんなお駒を陰から見守っているらしき謎の男がいた――。その正体とは?(表題作) 顔はないけど男前。のっぺら同心と仲間たちがあやかし騒ぎ解決に走る、妖怪捕物帖第三弾!
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Posted by ブクログ
今回もとっても面白かった。ストーリーもしっかりしている上に行く笑える面白さもあり、登場人物のキャラ立ちも申し分ない。早く次の巻が出てほしい!
のっぺらの千さんのとなりにいつもいる伊助の台詞は、現代の差別意識を振りかざす人に聞いてほしい。
千さんを取り巻くレギュラーたちも大好きなので、ちゃんとその人たちのことも話にでで来るのが嬉しい。また、お話にゲスト的に出てくる登場人物も愛嬌あり、哀愁ありで申し分ないです!
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。やっぱり面白い!千太郎が男前過ぎる!(顔はないけど)【とんちんかん】お金を盗んだと突き出された娘の身の回りには不思議な事が次々と起こっていて…唯一の解決策とはいえ、最後はお金で片付けたのが少しモヤモヤ。【憑き物】殺された男が今際の際に千太郎の手首を握りしめ一言、言い残した。その手首がやがて腫れてきて…1作目はあやかしと人間の情に、2作目は親子の情にホロリ。初さんに叱られる千太郎が面白かった。
Posted by ブクログ
のっぺら同心の第三弾。
狸にのっぺらに化けさせ、顔が似てるから親戚だと言い張り、
河童が何度も溺れかけたり、
人面瘡が上司に悪態突いたり、
とやりたい放題。
相変わらず、面白かった。
やっぱりのっぺらぼうがらみのところが面白い。
江戸ではのっぺらぼうは見世物にもならないとか、
のっぺらぼうは祟ると言い出したりとか、
わざわざ紙を取り替えて間を取ったり、
ただでさえ紙と筆がないと話が通じないのに、
絵のヘタな判じ物で得意げになったりと、
いや半分ぐらいは旦那のキャラクターなのかも。
人買いに売られた娘と河童、
殺されて人面瘡になってしまった男と娘、
どちらの話も根っこのところが、ちょっとじんとした。
でも一番のツボは、
最後に下っ引きの伊助が、
のっぺらぼうのだんなは神通力があるんじゃなくて、
地道に調べて走り回っているんだと話すところかな。
話の続きが、待ち遠しい。
お駒と、彼女を守っていた河童の玄助、お互いを思いやる心に、涙が出た。お駒、これからは、幸せにならなくっちゃね。あやかしになってまで、我が子の幸せを願う父親、金太。良かったね。成仏しなよ。
まだ、話は続く?次も、早く読みたい。