あらすじ
あたしは、大阪に住む小学5年生のヒロカ。夏休み、わが家に、同じ年のいとこ・たくみが、「模擬原爆」について調べるためにやってきた。模擬原爆というのは、原子爆弾を落とす練習用の爆弾なのだそうだ。そんなものがあるなんて、知らなかった! しかも、その練習用の爆弾で、たくさんの人が亡くなったと聞いて、あたしもたくみと一緒に調べることに……。<すべての漢字にふりがなつき・小学校中級以上向け>
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Posted by ブクログ
何十年も生きてきたのに、模擬原爆のこと、この本を読むまで全然知らなかった。日本は原爆の被害を受けたけど、同時に中国朝鮮に対する加害者でもあって、ヒロカが混乱するのももっともだと思う。誰が正しくて誰が悪いという話に終始せず、主人公たちが悩んでる姿がリアルだなと思った。
「知らないことは、こわいことだよ。だれかの言ってることが事実とちがっていても、そうなのかなあって信じてしまう。ぼくはそれがいやなんだ。」
「この長崎ちゃんぽんみたいに、肉も魚介も野菜も、いろんな材料がまじりあって、うまいひとつの味をみんなで作り上げる。そんな世界になったらエエなぁ。初めてこの料理を食べさせてもろたとき、そう思ったんや。」