【感想・ネタバレ】夫のちんぽが入らないのレビュー

あらすじ

ひとりの女性の静かな叫びが、多くの心を貫いた――衝撃の感動作。同じアパートに暮らす先輩と交際を始めた"私"。だが初めて交わろうとした夜、衝撃が走る。彼の性器が全く入らないのだ。その後も「入らない」一方で、二人は精神的な結びつきを強め、夫婦に。いつか入るという切なる願いの行方は――。「普通」という呪いに苦しんだ女性の、いじらしいほど正直な愛と性の物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に辛くて苦しくて呪った話だと思うんだけど、苦しみの果てに自分で救いを掴んだ人の話だと思った。後書きまでが本編というか。
体の相性はあると思っている方だけど、ここまでってこともあるのかよと。

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2023年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こだまさんは二作品目。
読んでて身を切られるようで泣いてしまうところもあった…

私はからっぽになってしまった心を、相手は制欲を満たす。私はその人でなくてよくて、その人も私なんかじゃなくていい。…私のしていることは痛みから目をそらすために、新たな傷をこしらえるようなものだった。痛みを忘れていられるのは、ほんの少しの間だけ。何もいいことなんてないのに、ただ心と身体が無闇に汚れるだけなのに、自分と同じように荒んでいる人に会うと妙に安心した。その人を通して、自分を見ているような気がした。(p.128)

でも、私は目の前の人がさんざん考え、悩み抜いた末に出した決断を、そう生きようとした決意を、それは違うなんて軽々しく言いたくはないのです。人に見せていない部分の、育ちや背景全部ひっくるめて、その人の現在があるのだから。それが分かっただけでも、私は生きてきた意味があったと思うのです。(p.216)

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2025年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者初読。最近重めの読書が続いたので軽めのものを読みたいなぁと思い積読の中から本書をピックアップ。読んでみると全然軽くなかったw。私小説ということでタイトルの問題以外にも様々な問題を抱えている著者。かなり重めの内容ながら著者の軽快な筆致であまり深刻な雰囲気にはならず。身体の繋がりはなくても心がしっかり繋がった伴侶がいてとても羨ましい限り。他者から自分がどのように見られているかってとっても気になるところだけど、結局は自分が納得できればいいんだよね。思いがけずいいものを読んだなぁという感想。

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2024年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルがとにかくすごいので読まない人も多いだろうし、読んでみると内容もなかなかに凄まじい。受け入れられない人もいるんだろうな。でもわたしはこの本に出会えてよかったと思ってる。今まで男女の恋愛においてセックスのない関係性って考えられなかったけど、こういうこともあるんだって思えて、その概念が良い意味で覆された。レスではあるけど、そこにはちゃんと愛があって、仲良しで、お互いを尊重しあっていて、それでも関係は続いていく。それでいいんだなってなんか荷が解けたというか。世の中いろいろあるし、べつになんでもいいし、いわゆる普通にあてはまらなくてもいいって思えた。男女のことだけじゃなく、人間としての幅が広がる本。読むと生きやすくなる。ここから余談。これを読んだ数年後に付き合ってた人とセックスだけがうまくいかなくて、思い悩んだとき、この本のことふと思い出した。こういう愛の形もあったよねとか思って結婚したけど、結局はレスがつらくて別れちゃった。そういえばこの本でも夫は風俗いってましたね、って、笑うところ。

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2024年06月06日

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