あらすじ
元アイドルの捜査一課刑事・七夕菊乃と変人捜査官・深海安公がバカンスに出かけたのはかつて不老不死研究が行われていたという“奇科学島”。このいわくつきの島で連続殺人が発生した!ところがこの事件、殺された被害者が生き返りもう一度動いたとしか思えない不可思議な痕跡ばかり。不老不死人間が実在したとしか思えぬ事件の真相とは? 『Q.E.D. iff -証明終了-』『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』の著者入魂の、長編ミステリ第3弾!
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Posted by ブクログ
良質なミステリ(&国際社会派&民族文化系)マンガ、『Q.E.D.』『C.M.B.』シリーズの漫画家・加藤元浩さんの、ミステリ小説第三弾。
だんだん小説としての体裁が薄れてきていて、マンガのプロット書きみたいになっていた。文章というよりはト書きのようなwww
お話し自体は、やっぱりおもしろかった♪
今回は加藤元浩さん本領発揮♪
江戸時代に島流しの流刑地のひとつであった、奇科学島が舞台。
流刑人のお世話をしていたかつての庄屋が、今も島を代表する権力者。その一族が殺されていく。
しかも、60年前には、この島で誤解によるリンチ殺人も起こっており、今回の連続殺人は、その呪いだと島の人々は恐れて口がかたい。
こういう民俗学的なネタ、加藤さんはマンガでも得意だし、お上手♪
主人公の七夕菊乃刑事も、3巻目ともなると、これまでの活躍により、警視庁の上層部から睨まれる存在にまで成長していたw
そのせいで、さまざまな形で捜査の嫌がらせを受けるところが新展開。
毎回、「捕まえたもん勝ち!」というタイトルに新しい意味を持たせてくれるけど、今回もなるほど納得の副題でした♪
アンコウ鑑識捜査員の推理も冴えわたり、今回も、推理はアンコウ・肉体労働は七夕刑事、という役割分担。これって『Q.E.D.』シリーズと同じ形式だなあw
犯人と、トリックは、わりと早くわかってしまった。
けども、この島の歴史や文化、そして60年前の「呪い」が興味深く、最後まで面白く読めました。
Posted by ブクログ
孤島、密室連続殺人、旧家で資産家の一族、60年前の呪いと横溝正史テイストが満載か。七夕菊乃が活躍するシリーズ第3作。巻が進むにつれて、小説としての完成度が上がってきていると思える。ページ数も増えているのだが、それを感じさせないストーリー展開。ただ犯人がひねりがあるとはいえ、横溝正史的(?)すぎるんじゃないか。