【感想・ネタバレ】新装版 動く家の殺人のレビュー

あらすじ

名探偵・信濃譲二は、とある小劇団にマネージャーとして参加し、万能ぶりを発揮し始める。だが、特別公演「神様はアーティストがお好き」の初日、惨劇の幕が切って落とされた。次第に疑心暗鬼になっていく団員達。六年前の稽古中の死亡事故と関係が? 信濃が命をかけて謎解きに挑む、傑作本格推理第3弾。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

家シリーズ3作目!
作者まえがきで「信濃を殺すことにした」とあってかなり落ち込みながらの読み始め。
日付をまたぎながら時間をかけて読み進めたので夢にまで内容が出てきて色々とうなされました(笑
作中の「神様はアーティストがお好き」も面白かったです!何となく歌野先生の自画自賛な描写もコミカルでした。

しかし完全に騙されましたね…もう途中から謎解きなんてどうでもよくなってしまいましたよ!
葉桜を読んであれだけもう騙されないぞ!と思っていたのに本当に悔しいです…!
悔しい!悔しいけれど、本当に良かった…
信濃というより徹の心配をしていたので心底安心しました(笑
それだけこの作品にハマっていたのだなあと思います。
増補版も買います。どうなっているのか楽しみです!

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2011年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

信濃譲二シリーズの三作目にして長編最終作。違和感が多い信濃譲二は結局偽物だったが、これは見抜いた読者は多かったのではないか。ただしニセモノでも真相を見抜く推理力があるので相当切れ者。
ラストのセリフ、手摺の向こうに、彼 はセンス抜群。
動く家が結局動かないのはタイトル詐欺ではある。

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第三幕になるまで一之瀬徹は登場せず、信濃譲二の視点で描かれているが、まさか偽物とは。似たような作品に、内田康夫『浅見光彦殺人事件』、森博嗣『黒猫の三角』があるが、なんとなく違和感を感じたのは『浅見光彦殺人事件』のみ。

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2018年03月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二作目を読んでいなかったので、自分の中で信濃譲二というキャラクターをあまり理解していなかった。
それでも、譲二が人のためにサラ金に手を出すか…?など違和感のある部分があった。
それがあんな真相に繋がるとは、予想していませんでした。
偽信濃譲二が劇団で披露した推理は外れていたが、結局真相には気づいていたし、本物と同じくらい頭が切れる。

このご時世にマリファナが嗜好品だという信濃譲二が今後も活躍するのは難しく、結局逮捕という形で退場しましたが、いつかまた譲二の活躍がみたいと思ったり。
とりあえず、そのうち二作目を読みたいと思います。

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2017年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3- 

【完全ネタバレ感想】
本編のほとんどは信濃譲二?の一人称で語られるのだが、『長い〜』や『白い〜』の既読者からしてみれば(先に『放浪探偵〜』も読んでいればなおのこと)、こいつは違うなという印象を早々に抱くのではないだろうか。書かれて然るべきことが書かれていないと読み手に気付かれると、作者の作為は簡単に見抜かれてしまう。途中、容易に考えつきそうな自作自演説に一切触れず、物理トリック推理合戦に突入するのも腑に落ちない。そもそも残り頁数からこれが茶番だと察せられて空しいし、何しろ事件の真相は、その真っ先に想像のつく最もありそうな結末に落ち着くのだから、拍子抜けもいいところだ。

ミステリの創作は難しいな、と思い至っても不思議ではない。結局この路線に閉塞感を覚え、名探偵を捨て、新たな地平を切り開こうとした作者の決断は、その後の作品の受け入れられ方を見るに正解だったのかもしれない。しかし信濃譲二はどこか憎めないキャラクターだけに、少し残念でもある。本作でも、終盤に本物の彼が登場し語り出すと、あーこれこれ、と思わずニヤリとしてしまう。シリーズ・キャラクターがもたらす安心感、名探偵への信頼感、それによりもたらされる説得力は作品にとって大きな力となる。もう少し彼の活躍を読んでみたかった。常にタンクトップでも笑って済ませて。

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2013年05月19日

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