【感想・ネタバレ】増補版 放浪探偵と七つの殺人のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

信濃譲二シリーズ短編集
「~家の殺人」に出ていた信濃譲二が学生のときの話

「ドア⇄ドア」
同アパートの住人を衝動的に自室で殺害してしまった男が
証拠隠滅のため死体を被害者宅に運び、玄関のドアを交換する。

「幽霊病棟」
廃墟となった病院に死体を隠した男が落とした財布と取りに戻ると
死体が別の場所に移動しており、学生達が肝試しをしていた。

「烏勧請」
ゴミ屋敷に住む主婦がベランダで死体となって、カラスにつつかれ発見される。
被害者は旦那の浮気が発覚してから、急にゴミを集めはじめたらしい。

「有罪としての不在」
学生寮で殺人事件が発生。容疑者は寮内にいた人物と特定された。
元カノの嫉妬が原因かと思われたが、更に別の場所で今カノの死体が発見される。

「水難の夜」
雨の中ピザをデリバリーした男A。 配達先で倒れた男女を発見する。
女は死んでいたが男はまだ息があり病院へ搬送される中、警察は男Aに話しを聞く。

「W=mgh」
早朝の住宅街のゴミ捨て場で女性の死体が発見され、死亡推定時刻が確定されるが
その数時間後に、「小さく前へならえ」で道路を走る被害者が目撃される。

「阿闍梨天空死譚」
新興宗教で使用される巨大な塔の中腹に、餓死した男が縛られた状態で発見される。
その塔にハシゴはなくクレーン等が近くに侵入した形跡もない密室状態だった。

「マルムシ」
大学の教授が殺害される。死体のそばにはカードが散らばっていた。
そのカードを束にしたら、側面に「マルムシ」とダイイングメッセージが書かれていた。


≪感想≫
すべて偶然そこに信濃譲二が居合わせ事件を解決する
どの話も無駄なくちゃんとした推理もので、「有罪としての不在」は読者への挑戦状付き!とても面白かった。
巻末著者あとがきにより、信濃譲二シリーズはこれで終わりとのことで非常に残念。

0
2011年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

倒叙だったり、暗号モノだったり、怪しげな宗教が絡んだりとどれも一風変わってはいるが、根源にあるのはれっきとした本格。

個人的に好きなのは下の三編

『有罪という名の不在』
かなり捻られた挑戦モノ。まずは犯人は「おばちゃん」というのに驚き。全く見えていなかった。
そしてそれで終わりかと思いきや、その裏にはもう一つの事件が。攻略法を読めばなるほど!となるが、難易度は鬼。

『水難の夜』
個人的ベスト。本物の篠崎が来たとき、犯人は死んだふりをしていたが、警察が来たため篠崎を殺して入れ替わった。偽篠崎を「篠崎」と呼ぶのは、まぁ視点人物がそう思い込んでいるから良し。短い中でも綺麗に驚かされるし、手がかりも見事。タイトルも上手い。

『阿闍黎天空死譚』
屋上に放り出され、脱出しようとしたら磔になってしまったというのも面白いが、とにかく冒頭が巧い。(塔が叫んで殴ってくる...)

0
2022年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「有罪という不在」は、トリックの中身が濃くてけっこう個人好み。
ただ、餓死は想像するとちょっと…(個人的には)

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2014年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

期待せずに読んだけど
意外にバラエティに富んでいて、
しかも謎の具合がちょうどよくて
挑戦状タイプもあって、
楽しめた。
信濃譲二ってシリーズキャラクターだったんだ~
このキャラ風変りで、性格悪そうなところが魅力的^^

最後に収められているお話は
名探偵コナンファンの私はタイトルだけで
犯人わかった(汗)コナンでつかわれているトリックが
他の話にも出てきて・・・
どっちが先かとかパクッたとか、そういうの気にしない私は
あ~これこれ、って楽しめました。

密室殺人ゲームシリーズがちょっとキツい私には
これくらいがちょうど良いな・・・。

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2011年12月02日

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