あらすじ
認知症の人の思いや本音を聞いてみると、実は家族が持っている情報が間違っているために、自ら介護を大変なものにしているのではないかと思うことがよくありました。誤解の上に成り立った介護は、介護するほうにもされるほうにも、苦痛を与えるのは当然です。彼らの心の内側を知れば、認知症と診断された人だけでなく、介護に苦労している家族にとっても貴重な情報になるにちがいない、そう確信しました。――「はじめに」より
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Posted by ブクログ
認知症になったら人生終わる、は間違い。出来なくなることはあるけど、出来ることもある。何も出来ないと決めつけないで、何か出来ることを見つけること。本人も周囲も。
自分や周りが認知症になった時への備えとして読むことをおすすめします。
あと分かったのは、一人暮らしならいざ知らず、家族と同居している状況で家に何もせず(日がな一日テレビ見てるとか)は想像以上に辛いらしい。常日頃から働きたくない、引きこもりたいと思ってるけど、そういうのは早々に病むかも。
Posted by ブクログ
できないと決めつけられることが怖い、嫌だって箇所すごく共感した。話さないからしんどい。話せば分かることもあるって本当にその通りなんだよね。
しらないからすれ違う。すれ違うからしんどい。話せば理解できるとは限らないけど、持っている感覚が違う。だから話さずに分かってくれは通用しないと思うし、「黙っているからしんどいんです」(平良みきさん)の言葉がとても刺さった。
差別されることは怖いけど、病気を隠して勘違いされることも怖い。これは他のマイノリティー(てんかん、吃音、チック等)にも言えること。
病院ラジオに出ていた山田真由美さんが出てきたことが嬉しかった。
ところどころに写真があるので、そちらからゆかいさが伝わってくる。
Posted by ブクログ
認知症になっても、前向きに生きている方々のルポを読みながら、そうであろうとなかろうと、人間誰しも助け合い、支え合う存在があってこそ生きる喜びを得られると感じました。
Posted by ブクログ
12ケース14名の認知症当事者を描いたルポタージュ。当事者として今や代表者的な存在である丹野智文さんを始め、竹内さんの人脈から繋がっていった方々の貴重な声は当事者理解に資する貴重な体験、考え方がそこかしこに記されている。介護・医療従事者のみならず、様々な方々(特に行政職)に手に取って欲しい一冊。ステレオタイプやラベリングが招く弊害。我々はもっと互いを知る必要がある。