あらすじ
伝説の黒魔導師が火の国にやってきた。卒業を間近にひかえた「火の国」王立魔女学校の生徒たちは、恐怖で凍りつく。悪霊の国の黒魔導師は、ニーニョ・ネグロと呼ばれる次期王様候補の赤ん坊を探し出し、さらっていくのだ。問題児ギューバッドは、外出禁止令に反発し、親友のメリュジーヌといっしょに夜の街へこっそり出ていくが……。大親友二人の魔界での大冒険がはじまります!
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Posted by ブクログ
ギュービッドの大叔母のギューバッドが火の国の魔女学校卒業3日前に友達のメリュジーヌ(現 火の国の魔女学校校長)と無断外出したせいで、死の国に連行され、トラブルに巻き込まれる物語だった。
メリュジーヌ(現 火の国の魔女学校校長)の学生時代が現在と違って、気の弱い性格だったことを知り、意外だった。
また、女性を一切立ち入れさせない、次の王様跡継ぎは他の国々から男の子を誘拐して育て上げることで有名な死の国だったが、その誘拐の時点でまちがえて女の子を誘拐してしまった場合は、王様に内緒で、見ためや言動を男の子のようにさせ騎士団として育て上げていたことを知り、とても驚いた。
拘束されたり、王討伐の協力者とされたりでギューバッドたちは どうなるんだろうと思った。
Posted by ブクログ
“「心配いらないって。いいから、行こうぜ。あたしはさ、この秘密の脱出路を発見したときから、ずっと思ってたんだよ。」
「ずっとって、なにを?」
「卒業までには、絶対に一回はここを使ってみよう、メリュジーヌと二人でって。」
あたしと?
「ティカがいなくなってから、ずっと二人でやってきたけど、卒業したら、ばらばらだ。だから、それまでには、絶対、おまえといっしょに冒険したいなって。」
ギューバッド……。
「これは最初で最後のチャンスなんだ。わかったか?わかったな!じゃ、行くぞ!」”[P.35]
ジャンプスーツ姿がえろ恰好いい。
ギューバッドと旅人の息が合う辺りがちょっと気になる。
part1なので次に続く。
“黒いベルベットの上着を着た男が見えた。ぴったりとした黒パンツに、黒ブーツも。頭には、羽根飾りのついた特大ベレー帽。その下からは、長い巻き髪がのぞいている……。
「た、旅人さん?」
「ふふっ。おぼえていてくださって、光栄だな。黒魔女さんよ。」
ああ、その、ワシ鼻をならす笑いは、まぎれもなく、旅人さん!
「旅人っ。おまえ、なんだって、こんなところにいるんだよっ。あ、まさか、おまえ、あのグロ騎士とつながってたのか?最初から、あたしたちをつかまえるつもりで……。」
すると、暗闇のむこうで、ちっと、舌打ちが聞こえて。
「ったく、おまえは、ほんとにバカ黒魔女だな。」
「なんだと!」
「オレも、囚われの身なんだよ。黒騎士団の仲間のわけがないだろ。」
囚われの身?あ、見て、ギューバッド。旅人さん、反対側の牢屋に入れられてる!
「ふん、ざまぁみろってんだ。あたしのことを、バカっていった罰だよ。おまえ、知らないだろ。『バカっていったら、おまえがバカ』って、ことわざ。」
そ、そんな、ことわざ、ないと思うけど……。”[P.162]