あらすじ
ディスマンを見た者には死を──。似顔絵捜査官・天野斗。彼の元に届いた、とある母娘からの依頼は「ある"不審者"の似顔絵を描いてほしい」というものだった。そして、一変する彼の穏やかな日常…。都市伝説の男が引き起こす戦慄の連続殺人。"憎悪"と"快楽"のサイコサスペンス!!
死んだと思われていた斗の兄・剣は生存していた!? 己が正義のため、そして、兄を救うため。斗と"人の感情がわかる"少女・星子、そして仲間達はKODAMAと「おもしろいのディスマン」の元へと向かう。"死の運命"から始まった連続殺人。その終幕は悲劇か、喜劇か。今、全ての真実が明らかになる!! 正義の意味を問う戦慄のサイコサスペンス、完結。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
都市伝説を模したシリアルキラーからターゲットを救い、
犯人をつきとめるサスペンス・ミステリーです
夢男自体も10年以上前から存在する怪人ですが、
本人でなくモチーフに使われることは珍しく、
コンセプトは90年代に見かけた
口裂け女モノに近いかもしれません
「頼ろうとした警察は犯人組織に染まってました」という
これまたあるあるな展開から始まり、
特技の似顔絵とヒロインの感受性の高さによる説得で
行く先々のトラブルを切り抜けていきます
犯人組織が主人公の身内に偏りすぎてた部分もありますが、
古くからある鉄板の展開を踏襲しつつ
モチーフの目新しさとThe 現代病な犯人の動機でアレンジし
若い方に勧めやすい良作にまとまっていたと思います
落とし所
KODAMAの動機がしょうもないことや、視聴者の反応はそうはならんやろってことや、1巻の時と5巻でKODAMAのキャラが別物というか、初期はKODAMAを犯人にするつもりがなかったのか、KODAMAの部屋に気づかれないようにディスマンが入り込んでる描写があったりして、作品全体を通してイマイチ納得できない箇所があったりします。
まあそれはそれとして星子さんは巻を追うごとに可愛くなって、九品寺も株を上げ続けたので楽しく最後まで読むことができました。星子さんと斗の後日談というか、二人の関係性にフィーチャーした話をなんかがあったらもっとよかったなぁ、と。ともあれ複雑な内容を完結まで持って行ってくれた作者様には感謝。別の作品でもお会いしたいものです。