あらすじ
中村由一さんは長崎市内の被差別部落の出身です。被爆者であり被差別部落出身者でもあることで、つらい少年時代を過ごしました。「ゲンバク」と呼ばれた少年が大人になり、.その体験を伝えることで差別のない世の中が実現することを願って、この本を書く決意をしました。目次より――ピカドン/消えたふるさと/「ハゲ」「カッパ」「ゲンバク」とよばれて/「被差別部落」を知っていますか/春いつの日
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Posted by ブクログ
2歳で被爆した中村由一さんの壮絶な被差別体験記。
戦後身を寄せた大浦の小学校でのいじめ体験。髪が抜け落ちた頭をみて「ハゲ」、やっと髪が生えてくると今度は「カッパ」、そして爆心地の出身であることが知られると、教員に「ゲンバク」というあだ名をつけられ、からかわれた。当時、長崎市内で、それも浦上からせいぜい5,6キロの距離の大浦あたりでさえ、そんな差別感情が存在したということにショックを受けた。
また、中学卒業後は出自を理由に就職差別を受け、職を転々とした。
中村さんは現在、戦争や差別のない世の中が必ずやってくるようにと願い、「語り部」として活動している。自身の体験を笑顔で語れるようになった時、自分に本当の春がくるときだと語る。
小中学生むけシリーズの一冊だが、大人こそ読むべき。
Posted by ブクログ
すさまじい体験だけれど、一番ひどいのは
少年を名前ではなく「ゲンバク」と呼んだ担任教師。
まあ、だからこそこの題名なんだけど。
さらに、被爆者を差別することは、東日本大震災のフクシマとまるで同じ構図。
人間ってそのあたりは全く進歩しないんだろうか。
そして被差別部落の話も、いまだに・・・?と思ってしまった。
無知でゴメン、と中村さんに言いたい気分。
この本が、一人でも多くの人に読まれますように。
Posted by ブクログ
被曝と部落出身という二つの差別を受けた少年の話。
児童向けにわかりやすく、子ども目線で書かれている。
戦争、何の罪もない子どもが巻き込まれて亡くなる現実。
出生地で受けるいわれのない差別。
今、ロシアがウクライナを攻撃…
平和について考える。