【感想・ネタバレ】ぼくの短歌ノートのレビュー

あらすじ

人気歌人にして名エッセイストの著者が、近現代の短歌の中からテーマ別に選んだ名作・傑作短歌の数々。「コップとパックの歌」、「ゼムクリップの歌」、「賞味期限の歌」、「身も蓋もない歌」、「落ちているものの歌」、「間違いのある歌」、「ハイテンションな歌」「殺意の歌」……などなど著者ならではの鮮やかな視点と鋭い言語感覚で、一つの短歌から新たな世界を発見する、魅力に満ちた短歌案内エッセイ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

雑誌「群像」で読んでいたが、連続して読むとまた味わい深い。

銀杏が傘にぼとぼと降つてきて夜道なり夜道なりどこまでも夜道

五月来る硝子のかなた森閑と嬰児みなころされたるみどり

にぎやかに釜飯の鶏ゑゑゑゑゑゑゑゑゑひどい戦争だった

硝子戸に鍵かけてゐるふとむなし月の夜の硝子に鍵かけること

『潮騒』のページナンバーいずれかが我の死の年あらわしており

砂時計のなかを流れているものはすべてこまかい砂時計である

いま死んでもいいと思える夜ありて異常に白き終電に乗る

ドアに鍵強くさしこむこの深さ人ならば死に至るふかさか

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2018年09月28日

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