あらすじ
政治家の常套句、ヘンテコなCMから女子高生やおばさん語まで。日頃見過ごされがちだが、なんとなく引っかかることばを次々と俎上にあげて本質をズバリ指摘。「ネコの缶詰あります」等思わず笑ってしまう〈ヘンナ語〉も多数収録。現代が、日本が、知らず知らずのうちにわかってしまう画期的な日本語論!
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Posted by ブクログ
目からウロコの内容が溢れている。
「人を呼ぶことば」の項で「親戚は地名で呼ばれる訳だ」には、オーそういえばそうだと思わず口に出した。
たとえば「昨日大分が出てきた」と言えば大分県がこちらに来たわけではなく、「大分県に住んでいる親戚の誰かが上京してきた」というようなことになる訳で、思い起こしてみると年配の叔母などがこういう言い方を確かにしていた。
薀蓄あり、社会批判ありで楽しい本。
Posted by ブクログ
「うん、あるある」っていう発言がこの本には書いてある。例えば、政治家の言う、「大変遺憾な事です」やスポーツ解説者の言う、「そうですねー」などマニュアルがあるかのように、人は同じ言葉を使う。(政治家のマニュアルは実際にあるらしい)表紙のかわいさとは逆に、著者は結構辛口な突っ込み。でも、それが的を得ているので面白い。さらに、「古い言葉を守ろう」ではなく、「言葉は変わっていくものである」という、著者の考え方にも好感を持てる。
Posted by ブクログ
これは面白い。
日本語についてのエッセイで中身はかなり濃いのだが、この作者にかかると、笑ひながら考へさせられるといふ、奇妙な經驗をすることができる。
私は通勤電車の車内で讀んでゐたのだが、笑ひを堪へるのに往生した。
聲はなんとか出さずに濟んだが、横隔膜や腹筋の小刻みな振動を押さへることは不可能であつた。
第?室から第?室までの6部構成となつているが、その第?室。
「ヘンナ語みつけ」と題されてゐて、街で見つけたおかしな日本語が集められてゐる。
たとへば、
「シロアリ・ゴキブリ・ダニ・ねずみ等の相談を受けてをります」
私の頭の中では、殺蟲劑による被害に困つたゴキブリやねずみが相談を持ち掛けてゐる映像がイメージされてしまつた。
「このままでは我々は全滅だ、どうしたものか」
「さうだ、こないだ貼り紙があつたぞ、あそこで相談してみやう」
なんて・・・。
2003年11月19日讀了
Posted by ブクログ
清水氏による、日本語への突っ込み本。彼の日本語論は面白いなと思う。たとえが良い。「お夜分どうもすみません」には状況を想像して爆笑した。
ちょっとつまらない章もあった。
Posted by ブクログ
「ヘンナ語みっけ!」で、変な日本語というのは多いものだと、改めて思う。全然意味がわからないのに、なぜかわかってしまうのは、日本語の特性なの?それとも、すべからく言葉ってそういうものだろうか。
Posted by ブクログ
読書録「日本語必笑講座」3
著者 清水義範
出版 講談社
P78より引用
“目上の方というのはそのぐらいのことはたやすくやってしまい、
少しも苦労ではない、というのがこのことの論理である。”
小説家でエッセイストである著者による、日本語のおかしな使
い方や面白い部分を紹介する一冊。
政治家の言い回しから日本在住の外国人との対談まで、知らな
いうちにやってしまいがちな言葉遣いが多数収録されています。
上記の引用は、目下が目上をねぎらってはいけない理由につい
ての解説。どのような人でも、ねぎらってもらって文句をいうの
はどうなんでしょう?たやすく何でもできる、少しも苦労では無い
ように見えないのであるならば、その人が目上の立場にいること
はいかがなものかと思うのですが…。人間関係というのは難しい
ものですね。
流行語をまとめた章は、戦後すぐの昭和20年から平成11年まで
紹介されていて、今生きている人達の多くの年代の方に、見覚え
聞き覚えがある言葉が、一つは見つかるのではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
「ネコの缶詰」など笑える表現を見つつ、(特に現代の)日本語を見る。
あまり突っ込みすぎず、ざっと流した一般向けの内容。
良く言えば気楽。悪く言えば全然足らない。
保守的になりすぎていないのは良かった。