【感想・ネタバレ】夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れないのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2014年11月12日

大好き夏次系さん。やっぱりよかった。
表題のと『リビングで』がお気に入り…。

みんなと同じことができないといないことにされるから、やっぱりみんなと同じことするしかなくて、そんな世界で生きているおかあさん、おとうさん、わたし、みんなが、可笑しくて笑ったり、悲しかったり、わりとどうでもよかったり、わり...続きを読むと重要だったり、うまく言えないけど、夏次系さんの漫画を読むと、そうそう、そうなんだよね、と思う。

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Posted by ブクログ 2014年07月28日

相変わらず巻数を経ても衰えないセンス。

心の先を針の先で決してグサリとはいかずにちくちくと弄ばれる様な、そんな短編集。

どの話も基本的に家庭に焦点が当たっている


家庭ってやつは小さな社会の箱庭で、大抵決まったルーチンワークを淡々とこなして家族がそれぞれバランスを保っていたりする。

根底には...続きを読む勿論相手に対する思いやりだとかストレスなく暮らすためだっていう想いがある筈だけれど、それも長年の暮らしの中で風化して、いつしか本質が見えなくなり、そのバランスを保つ事だけに注力する様になってたりするもんだ

そこには諦観や、希望や、不満が内在していたりするけれど、結局どうしようもない現実があるだけで、結局連綿とその活動を続けていくばかりだけど

そんな風にして幾重にも重なった想いは、ちょっとしたアクションで簡単に決壊したりする

「今まで話すべき話を私達はしてこなかった」

後に分かるのはそんな当然過ぎるくらい当然の感想で、なんだか少し以前とは違った空気を感じるけれど、結局また同じ様な毎日を繰り返していたりする

家庭ってやつは実に面倒で厄介で呆れる程下らなくて、でも自分にとっては世界の一部で、決して手放す事の出来ないもの。

そこに溢れる諦観と希望の混在した一見整然としていてその実ぐちゃぐちゃに感情が混ざり合った実におかしな環境の中で、私たちが出来るのは結局そこで生き続ける事だけだ

全然関係無いけどこの人の作品はなんでどれも秋の匂いがするんだろう
医者のシャツの柄がえらい可愛い

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Posted by ブクログ 2023年05月01日

銀河王ポチョムキン!全作いいが、さすがに表題の第2話はすごい。傑作集にはいってたのもやはりすごい。あれも。これも。

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Posted by ブクログ 2021年04月11日

えも…。
笑った。けど切ない。笑ってしまうのに苦しい、とか不謹慎なのはわかってるけど笑っちゃう…みたいな感覚です。だってシュールなんだもん。
そして時々核心を突く言葉にハッとさせられたりします。
安全に抉られたい人はぜひ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年09月17日

安心感と、ヒリつき

汚い言葉、湧き上がる怒りだかなんだかの衝動的で濃い感情

なんともない日常が続く幸せと、苛立ち‥
嫌とか嫌いとかじゃなくて
ただただ破裂したくなる窮屈さ
ずっと耐えれていた日常の一環に対するフラストレーションが、
傾いたバランスが決壊する瞬間
そして感情の大暴走ののち、そのあと...続きを読む、何ごともないように続く日々
違う形で組み直されたとしても、前より歪ではなくなるのでは

もしかしたら自分の父も、母も、兄も、その衝動を隠しているような気がするというヒリつき

お兄ちゃんの話だけは、最後が悲しくて、気持ちの持ってきようがなかった

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購入済み

2020年05月03日

宮崎夏次系さんの作品を読むと心がぎゅっとするような、それは空しくもあって、でも心地よくもあるんです。
なんでしょうね。女性でいうハーレクイン、男性でいうハードボイルド小説を見ている感覚ですよね。
でもこの気持ちは、単純なことではなく、いろんな気持ちが入り混じるんです。それがいいんですね。

...続きを読むいつまでもこんな気持ちでいたい。この人の考えている事に深く入り込みたいです。

私は「毎日」が一番好きですね。色んな解釈もあって、私を色んな気持ちにさせてくれます。

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Posted by ブクログ 2019年09月19日

市川春子の短編より分かりやすくて肌に合う
「そういえば昔BSで流していた映画で アル中の男が酒瓶を隠すために アパートの外にロープで吊るしていたシーンがロマンチックだったなと思い出します」
《あの子は 弱い者無しにこの家が成り立たない事 知ってるんだ》
《僕は 好きなものはいっこでいいんだ 明日も会...続きを読むいたいと思える そんな感じの》
《隣人よ 耐えろ 私達は 生まれる場所を選べない……》
《僕は おとーさんが変になって良かった 嫌だったの ずっと ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも みんな大丈夫になってくのが》
《祈ったらめっちゃ腹減りません?メニュー貰ってきますわ》
《昔から 触れてはいけないものばかり好きになる 気づかなければ 幸せになれるものばかり 私は》
《自分の弱さを 呪う 彼女が嘘をあきらめてからやっと》

寂しさ、暴力性

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Posted by ブクログ 2018年09月01日

好きなものは
世の中にいっこでいい
失くしたらおしまい
そんな感じの

明日も会いたいと思える
そんな感じの


「コロッケ、チンするとべちゃっとする
 あれ、ずっと嫌だったんだ」


「嫌だったの、ずっと
 みんな大丈夫になっていくのが」


「かつての彼女は、公園に落とし穴をつくったり、
 店頭...続きを読むのせんべいを割って歩いたり、暗く反社会的な人間でした」


「些細なことに一喜一憂する、おめでた野郎だ」


「なぜか彼女をふと殴りたくなる」


「」

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Posted by ブクログ 2017年07月24日

[混乱した覚醒状態で]夜な夜な幻想的に屋根の上にたたずむ少年との邂逅を描いた表題作や,醜い母親の存在を知った少年への救いを描いた「明日も触らないね」など,全9作の短編を収録した漫画作品。著者は,『変身のニュース』などで高い評価を得ている宮崎夏次系。

漫画を多く手に取るわけではないのですが、映画や小...続きを読む説といった他の媒体では絶対に味わえないであろう感覚を堪能できる作品。現実と仮想の線引きが極めてぼやけた絶妙なバランスにより、読後も不思議な余韻に浸ることのできる一冊でした。

やっぱり宮崎氏の作品は読んで間違いなし☆5つ

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Posted by ブクログ 2016年04月02日

「嫌だったの ずっと
ばーちゃんが死んでも
キヨサダが死んでも
みんな 大丈夫になってくのが

ずっと それが ずっと
嫌だったから
僕 ずっと

うまく 言えない」
(リビングで)


この漫画だいすきだ。

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Posted by ブクログ 2015年03月06日

センス溢れる短編集 人間のリアルな痛みが描かれてて、読む時期を誤ったらダバダバ泣きそうな 「毎日」がおきににいり

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Posted by ブクログ 2014年07月16日

母親の顔が星型だったり、父親が犬になったり、校長が盆踊りしながら悶え死んだり。こんな奇天烈な経験はもちろんないのだけど。
この痛み、苛立ちには既視感がある。
このシュールさに何故か見憶えがある。
例えば満員電車の中のケンカ。
ぎゅうぎゅうに人が押し込まれている車内に揉めている人の声だけが不穏に響く。...続きを読む
例えばある朝突然に空席になった会社のデスク。理由は知らない。誰も関心を持たない。そして淡々と日々の業務は続く。
時々見かける女子高生の脚は大腿骨の形がわかりそうなぐらい細い。
救われて欲しいと無闇に祈ったりします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月19日

絶望と希望とヘンタイと。
まさしく宮崎夏次“系”漫画。

ぼくのちんちんは… とかいう台詞で感動してしまう。なんだろうこれ。

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Posted by ブクログ 2022年04月25日

変身のやつよりも、え?!と驚く展開が多かった、カオスマンガ笑
でも、人間のわかってもらえなさそうな気持ちを汲み取っている話が多いな〜って思った
私が好きなのは1番目の明日も触らないね、と4番目のごらんJ組の様子を、です
両方ともイラッとするのが共感できて、そこに自分も驚くような自分の気持ちと対面して...続きを読む、次に進む過程が前向きな感じがしてる読んでて気分よかった!
後半はそこでおわりー?!と思わず思ってしまうような話が多め
夏次系3冊目だけど、すぐ読めるし短いのに中毒性あってこれからも読みそう

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購入済み

2021年10月01日

短編集はこうあるべきってほど完成度が高く、オリジナリティにあふれている作品でした。ぜひいろんな人に読んでほしい。

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Posted by ブクログ 2020年03月03日

 無茶苦茶な展開とお話。なのに、かなしい優しさに満ちていて、気づけばじんわりと感動していた。不思議な作品。

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Posted by ブクログ 2017年04月19日

この人の作品は短編のほうが私には合ってるなと思った。一遍ごとの読後感のどうしようもなさというか、哀しさやるせなさが甘美。たびたび挟まれる人物アップのコマがすごくいい。『わるい子』が好き

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Posted by ブクログ 2015年11月25日

これは傑作ですね…! 少し前に読んだ長編作品よりも楽しめましたね。やはりこの著者は短編作品のが力を出せるのかも分からんですなぁ…。

時たま心に刺さるセリフなどが登場人物の口から吐き出されるわけですけれども、もうたまらんですね…! この感じは…! というわけでアレですね、まだ読んでない短編作品もあり...続きを読むますので、今後が楽しみな漫画家さんですなぁ…。

というわけで、さようなら。

ヽ(・ω・)/ズコー

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Posted by ブクログ 2015年05月12日

ふんわりとした絵柄と、唐突な設定で、わざと整合性とかご都合を誤魔化してるような作風である。
誤魔化してるとは言っても悪い意味ではなく、一度マウントを取られたら、「この短編で一区切りつけよう」という選択をさせてくれない、非常に力がある短篇集だ。

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Posted by ブクログ 2015年02月07日

正直にいうと、読み終わった感想は「なにこれ?」。しかしながら読んでる最中はページをめくる手が止まらなかったのも事実だし、絵もポップで好きだった。言語化出来ない類の漫画。他の作品も読もうと思った。

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Posted by ブクログ 2014年11月15日

ふらっと入った本屋さんで寂しさがテーマ、みたいな紹介をされていたので衝動買い。可愛いけど暴力性を感じる。すき

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Posted by ブクログ 2014年11月04日

同氏の「僕は問題ありません」よりも空気が不穏。前作と同じく登場人物がこじらせてるのはこじらせているが、すこし毛色が違う。「うまく話せない」のが、お互いに衝突し、その感情が突発的に噴出する話が多い気がした。その緊張を、すがすがしく解決するわけでもなく、そうだねーという感じで眺める。そういう作業をする本...続きを読む

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Posted by ブクログ 2014年09月09日

 前2冊より、洗練されてきた気がします。若干ページ数が足りないのでは? という気もするけど。終わりがくるから急スピードでまとめます! というかんじで。でも上手にまとめてあるとは思いました。

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Posted by ブクログ 2014年07月08日

すごい閉塞感でやるせなくて苦しくなる。
なんだか救いといえば救いみたいになってる話もあるのに、読後感はつらくて、それが、すごい重いとかあからさまに落ち込んだり泣いたりするようなものではなくて、なんとなく落ち込みそうなそわっとする種みたいなものを残される感じ。

こわいものみたさというか、いやだって分...続きを読むかってるのにふと読み返したりしてしまう。

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Posted by ブクログ 2014年06月12日

「さみしさ」がつまった短編集で
いろんなレイヤーの悲しさが胸に落ちてくるよう。
すごい本を読んでいるなぁという思いと、
二度は読みたくないなぁという思いとで。

帯にも使われているけれど、
「好きなものは世の中にいっこでいい。
大切なものに代えがあるのは、
さみしいから。」というモノローグがとても好...続きを読むきだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年05月11日

前、読んだ漫画を
もう一度、読み直してみる巻 Vol.7

特に好きなストーリーは・・・
第一話”明日も触らないね”と第四話”わるい子”です!!

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Posted by ブクログ 2018年06月30日

売りに行くので好きだった台詞のメモ。
内容はあまり好きになれなかったけれど、作中に出てくる言い回しは割と好き。

好きなものは世の中にいっこでいい
失くしたらおしまい
そんな感じの
だってさ 大切なものに代えがあるのはさみしいから

嫌われるなら 好かれなくてもいいから

好きなものはいっこで...続きを読むいいんだ
明日も会いたいと思える そんな感じの

隣人よ 耐えろ
私達は 生まれる場所を選べない......

嫌だったの ずっと
ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも みんな 大丈夫になってくのが ずっとそれがずっと
嫌だったから僕 ずっと
うまく言えない

インチキみたいな事ばかり言うの あの人
でも安心するの インチキでも安心する方がいいの

まさか 傷つくもんか あんなことで 僕が あんな些細なことで
僕も おめでた野郎じゃないか
些細なことに一喜一憂する おめでた野郎だ

自分の弱さを 呪う
彼女が嘘をあきらめてからやっと

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Posted by ブクログ 2018年04月08日

一話一話が短いからか、テーマが一貫してないからか、前二作に比べ、パンチが弱かった。ドラマティックなシーンは本作でも健在で、均衡のとれた日常の下の危うさを気づかせてくれる。

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Posted by ブクログ 2018年02月12日

"「僕は おとーさんが変になって良かった
前より話かけやすいし
変になって よかった……
嫌だったのずっと ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも みんな 大丈夫になってくのが
ずっと それがずっと いやだったから
僕 ずっと
うまく言えない」"[p.91]

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Posted by ブクログ 2014年08月01日

この絵めったかわいいな。
「あー!」って色々投げたい時の気持ちに寄り添う感じでいいな、と思いました。
しかし「わるい子」がものすごく萌えてしまった。現在も過去も二人ともすごいかわいい。過去のみつあみめがね名平さんリリカルに可愛すぎるし、「盆踊り」っていうゆのちゃんの表情魅惑的すぎるし困るぞ。
「ごら...続きを読むんJ組の様子を」の風紀委員のお二人もすごくほのぼの。

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Posted by ブクログ 2014年06月19日

宮崎夏次系の新刊『夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない』を読んだが、帯のあおりにすごく違和感。この物語の本質ってほんとうに「さみしさ」なのか?

この作品の登場人物は皆、アンビバレンツな感情が平坦な日常に帰することに焦燥感やどうしようもなさを抱えているように見える。「夢から覚める」というのは、...続きを読む不条理さを飲み込んで日常が平坦化していくことのやるせなさに気づいてしまうということなんじゃないのか。そうだとすればそれって「さみしさ」という言葉には全然落とし込めていないと思う。

あと、この作品に救いがあるという感想をよく目にするけど私には全然わからなかった。夢から覚めてしまった主人公たちのやるせなさの行き場はどこにも与えられていないと私は思う。

宮崎夏次系の作品って「冷静に混乱している」というイメージがあったのだけど、これを読んでますますその印象が強まった。登場人物と同じように、冷静/混沌を併せ持つというアンビバレンスこそがこの人の作家性なのか。
しかしこの作品における冷静さにはニヒリスティックなものを感じてしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年06月16日

1・明日も触らないね
僕と結婚できないならもう話しかけないでください!
と、
言う告白をしてみたい!

ポスコ
のところの絵が好き。

2・夢から覚めたらあの子とはきっと上手く喋れない
他人は他人
自分は自分

3・リビングで
パパが壊れて、
ぼくが叫んで、
ママが切れただけの話ではない。

4・わ...続きを読むるい子
触れてはいけないものばかり好きになる

5・ごらんJ組の様子を
ポチョムキン大佐って?

6・毎日
わーかーるー。
つか、
鼻血の絵はキタ!
その後のアイロンもキタ!

7・石鹸
お兄ちゃんね。。。
がんばれ。

8・なほちゃんの白いたまごやき
知らなきゃよかった信実ってあるよね。。。

9・妙な夢
困らせたくなる時あるよね。


画力があるわけでもない。
重厚なストーリーなわけでもない。
でも、
心に響くものを装備した作品に共感できるところ多し!
ステキなマンガでした。

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