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Posted by ブクログ
相変わらず巻数を経ても衰えないセンス。
心の先を針の先で決してグサリとはいかずにちくちくと弄ばれる様な、そんな短編集。
どの話も基本的に家庭に焦点が当たっている
家庭ってやつは小さな社会の箱庭で、大抵決まったルーチンワークを淡々とこなして家族がそれぞれバランスを保っていたりする。
根底には勿論相手に対する思いやりだとかストレスなく暮らすためだっていう想いがある筈だけれど、それも長年の暮らしの中で風化して、いつしか本質が見えなくなり、そのバランスを保つ事だけに注力する様になってたりするもんだ
そこには諦観や、希望や、不満が内在していたりするけれど、結局どうしようもない現実があるだけで、結局連綿とその活動を続けていくばかりだけど
そんな風にして幾重にも重なった想いは、ちょっとしたアクションで簡単に決壊したりする
「今まで話すべき話を私達はしてこなかった」
後に分かるのはそんな当然過ぎるくらい当然の感想で、なんだか少し以前とは違った空気を感じるけれど、結局また同じ様な毎日を繰り返していたりする
家庭ってやつは実に面倒で厄介で呆れる程下らなくて、でも自分にとっては世界の一部で、決して手放す事の出来ないもの。
そこに溢れる諦観と希望の混在した一見整然としていてその実ぐちゃぐちゃに感情が混ざり合った実におかしな環境の中で、私たちが出来るのは結局そこで生き続ける事だけだ
全然関係無いけどこの人の作品はなんでどれも秋の匂いがするんだろう
医者のシャツの柄がえらい可愛い
宮崎夏次系さんの作品を読むと心がぎゅっとするような、それは空しくもあって、でも心地よくもあるんです。
なんでしょうね。女性でいうハーレクイン、男性でいうハードボイルド小説を見ている感覚ですよね。
でもこの気持ちは、単純なことではなく、いろんな気持ちが入り混じるんです。それがいいんですね。
いつまでもこんな気持ちでいたい。この人の考えている事に深く入り込みたいです。
私は「毎日」が一番好きですね。色んな解釈もあって、私を色んな気持ちにさせてくれます。
Posted by ブクログ
市川春子の短編より分かりやすくて肌に合う
「そういえば昔BSで流していた映画で アル中の男が酒瓶を隠すために アパートの外にロープで吊るしていたシーンがロマンチックだったなと思い出します」
《あの子は 弱い者無しにこの家が成り立たない事 知ってるんだ》
《僕は 好きなものはいっこでいいんだ 明日も会いたいと思える そんな感じの》
《隣人よ 耐えろ 私達は 生まれる場所を選べない……》
《僕は おとーさんが変になって良かった 嫌だったの ずっと ばーちゃんが死んでもキヨサダが死んでも みんな大丈夫になってくのが》
《祈ったらめっちゃ腹減りません?メニュー貰ってきますわ》
《昔から 触れてはいけないものばかり好きになる 気づかなければ 幸せになれるものばかり 私は》
《自分の弱さを 呪う 彼女が嘘をあきらめてからやっと》
寂しさ、暴力性
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