【感想・ネタバレ】終わった人のレビュー

あらすじ

大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられそのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。生き甲斐を求め、居場所を探して、惑い、あがき続ける男に再生の時は訪れるのか?シニア世代の今日的問題であり、現役世代にとっても将来避けられない普遍的テーマを描いた、大反響ベストセラー「定年」小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

退職した実父、義父のことを思いながら読んだ。

「定年って、生前葬だな。」から始まり、「思い出と戦っても勝てねンだよ」に、励まされた。

「世の多くの人は、平均寿命は生きるだろうと考えて、できる我慢はして、将来のために今を犠牲にして頑張る。でも、五十代でポックリ、六十代でポックリもあるのよね。人は『今やりたいことをやる』が正しいと身にしみた」
こう思う日も来るんだろうなぁ…。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あっぱれ。最高の読書体験だ。
展開が早くてほんとにページをめくる手が止まらなかった。
ジム、面接、大学院受験、恋愛、文学、社長、死、倒産、離婚危機、帰郷、、、、などなどよくもうまあこんな要素を一冊の本に自然な感じで詰め込めるなあと感心してしまった。
自分の老後生活について考えるキッカケをくれる本だった。
ありがと。

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2025年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分もいつか定年を迎えると遠い未来のことと思いつつ購入した本。

仕事は人生に大きな生きがいをもたらせてくれていると感じたが、サラリーマンは身を粉にしても何も残らないと改めて痛感させられた。今のうちに友達付き合いや趣味を見つけておこうと思った。

負債を背負って落ち込んでいる旦那に対する千草の態度に疑問が湧いた。借金したわけでもないのに、今まで共に支え合ってきた関係が急に冷めるのかと不思議だった。

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思い出は強い。過去になればなるほど美化され、現実が辛くなると逃避の行先になる。今を生きる人は思い出に浸らない。「若いといいね、なんでもできる」「今のうちにやりたいことやっときな」歳を取れば責任を負い、自由がなくなる。そういうのは言い訳で、歳を取っても挑戦してやりたいことを実現する人はいる。一握りだけど存在する。多くがそういう人を目指して、なれずに自身に失望し過去にすがる。
今を楽しむ、全力で過ごす、周囲の制限などもろともせず進む。歳をとると違うのは残されてる時間とこれまで積み重ねた経験で、それ以外はなんとかなる。
そういう直視したくない事実を突きつけられる小説。人によっては現実を受け止めるきっかけになるかも。

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2024年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元銀行マンの田代壮介の退職後に、"終わった人"になりたくないと足掻き、その紆余曲折を描いた物語。

退職直後の妻との時間を楽しもうとして旅行に誘って断られるあたりは笑えた。
ジム通いの同世代に対し、上から目線で、一線を引こうとしたり、カルチャーセンターで知り合った久里にときめくも、期待どおりに進展しないと勝手に腹を立てたりするあたりは、イヤな親父の典型で、その後の再就職先で取締役社長になり、結果、倒産による負債9000万円を抱えることになっても、あまり同情できなかった。

東大出身で大手銀行に入るも、出世コースから外れ、会社で成就しきれなかった人のコンプレックスが壮介のような態度を取らせるのか。
実社会でも、このタイプの終わった人は多そうだなぁ。。

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2025年04月02日

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