【感想・ネタバレ】どうで死ぬ身の一踊りのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年02月05日

何だか凄い...なんとも言い知れぬ尊崇の念と言うか妄執と言うか...人はここまで他の誰かを追いかける事ができるんですね。感心しきりです。それとは別にこの文章とその卑屈な性格とのギャップたるや...西村賢太、恐るべし…他のも読んでみよ~

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月30日

新鮮な喜びに満ちた甘く温かい同棲生活が、いつの間にか他愛もない言い合いから思わず手をあげるような大喧嘩に転変。本作では肋骨が折れ救急車さえ呼ばなければならない緊急事態にまで陥っている。それでも藤澤清造の開眼式を第一とし、警察への連行を恐れ、骨のヒビは直に治るだとかロキソニンを服用すれば大丈夫だとか・...続きを読む・・。女の身より自分の保身を最優先とする身勝手を恥ずかしくもなくありのままそのままを語っている。惨めな性欲、女への見苦しい未練。ここまで書くか。人目憚らず見事に書き上げている。モチーフはいつものワンパターン。読ませられるのは私小説ならではの力か。西村氏のあとがきには「小説に関しては、ただ才にまかせただけの観念の産物よりも、その作者自身の血と涙とでもって描いたものでなければまるで読む気は起こらない」とある。むべなるかな。同時収録の墓前生活には藤澤清造の墓との邂逅、そして今も続く月参り、自室が清造の墓地となっている経緯が綴られており、表題作の導入の役割を演じている。

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