あらすじ
まるで神話のようだ。新しい時代の母娘の。梨木香歩氏推薦!標準的見た目の中学生の私と、オカルトマニアで女子力の高い美月ちゃんは幼なじみでママ同士も友人だ。ある日、美月ちゃんとクラスの男子を誘い、幽霊屋敷へ肝だめしに行くことに。幽霊屋敷探検に発端におこる出来事を通じ母娘たちの葛藤と成長が描かれる。"母娘問題"を独特の観察眼で捉えた感動作。椋鳩十賞、小さな童話賞大賞受賞作家、安東みきえ氏、初の長編小説。
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Posted by ブクログ
母と娘の話
掃除は物をどかすことで、片づけられたゴミは別のところへ形を変えてずっと存在し続ける
この考え方がしっくりきました
死別した人の家を片付けない繭さんの気持ちの描写が好きです
Posted by ブクログ
おもしろかった.内容がちょっと子ども向けだけど良い話だった、半日で読み終わった.親と子どもの関係、生まれる前の選択、考えさせられた
志保と祥吉が恋愛に繋がるかなて、ならなかったね笑
Posted by ブクログ
子どもを一番傷つけるのは母親だ、というのを聞いた時、妙に納得したのを覚えている。
娘を想って、心配して口にした言葉や、なんの気なしに放った言葉がまるで呪いのように娘を縛ることがある。
多分母も祖母の言葉に傷ついたことがあったんだろうなあっと今は思う。
もし私が母になることがあるのなら同じ轍は踏まないようにしたいものだが、やっぱり傷つけてしまうのだろうなあっと思うと怖い。
この本の内容とは逆行してしまうけど、天使が聞いてくれたなら、私はきっと断るだろう。
でもそーゆーことを考えるのはこの思春期特有のものなのかしら?とすると私はそこから未だに成長できてないのかなあっとため息。
でも魔物な親は増えてるし、自然は季節ごとに牙を剥くし、エネルギー問題も食料問題も、汚染水問題も解決する気配もないし、治安も人権もなにもかも危機に瀕してるし、
どうやったらこんな世界に生まれてきたいと思えるのだろう?
それでも繭さんに熊井さんがいてくれて、祥吉に美月に志保と出会えてよかった、とそう思う。
Posted by ブクログ
中学一年生の思春期の子どもが抱く親への強い反抗の気持ちと、それを辛辣に伝える台詞が、私自身も子どもを持った今、思った以上にこたえる。大人のちょっとした言動を子どもはよくみてるんだなあ。自分自身を振り返ってもそうだけど。
幽霊屋敷での探検と、自由人に見えるが実は彼女も亡くなった親との葛藤を抱える繭との交流も、最後は伏線が回収されて、話の筋も面白かった。
クライマックスでは、やっぱり子どもではなくて大人が子どもをしっかり救ってあげられて、カタルシスがあった。
美月のお母さんの下記の台詞を、私自身も忘れずに、毎日一生懸命家庭をつくっていきたいと思った。
「もしも私なら 、最後に大嫌いって言われたってどうってことないわ 。子どものついた悪態なんてなんでもない 。覚えてもいないわ ! 」
「子どもが自分のことをどう思ってるかなんて 、気にしてらんないの 。そんなひまはないのよ 。きっとあんたのおかあさんも娘の言葉に傷ついたりしてないと思うわ 。だからだいじょうぶ 。なんにも悲しむことなんてない 。」