あらすじ
伝説の美女・川島芳子はなぜ男になったのか?史実の「はいからさんが通る」は危険で謎多し。滅び行く清の王女は国を去り、日本で川島芳子として育てられた。後に日本の大陸進出を邁進する闘士として、東洋のジャンヌ・ダルクと持て囃された彼女が、なぜ十代で女を捨てて男になると宣言し、「男装の麗人」に変貌したのか? 国家を巡る思惑の狭間で生きる少女の数奇な恋と運命。激動の青春篇!
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Posted by ブクログ
実在した人物だったんですねーと勉強になった。もちろん◎の大満足!
伝説の美女・川島芳子はなぜ男になったのか?史実の「はいからさんが通る」は危険で謎多し。滅び行く清の王女は国を去り、日本で川島芳子として育てられた。後に日本の大陸進出を邁進する闘士として、東洋のジャンヌ・ダルクと持て囃された彼女が、なぜ十代で女を捨てて男になると宣言し、「男装の麗人」に変貌したのか? 国家を巡る思惑の狭間で生きる少女の数奇な恋と運命。
Posted by ブクログ
清朝末期、粛親王善耆の14番目の王女顯仔が日本で川島芳子と名乗り、唯一の頼れる養父に、徹底的に猜疑心、反抗心を抑え込まれ、王女として生きるよう育てられた。玩具は全くフィクションだと思ったら「玩具を進呈する」という言葉は史実とのこと。少ない史実をふくらませて小説にしている松岡さんの筆力には感心してしまった。「人と関わって傷つくのが怖いから、自分のことを嫌いでいようとしている。でも本当は、生き方を選んだのは自分だとわかった。」生きている理由が愛する人によってみつけることができたのかな?続きが読みたい。
Posted by ブクログ
『生きている理由』というタイトルもショッキングな雰囲気が漂うけれども、帯にある『史実の「はいからさんが通る」は、多感で危険、恋少なからず謎多し。』とあり、読む前に悲しいお話だろうなと覚悟して読みはじめました。
誰もが憧れる謎に満ちたお嬢様生活の裏には誰にも望まれない個人としての悩みもあり、読んでいてとてもかわいそうでした。
現実に言い換えれば、会社にいれば会社の肩書きが助けてくれるけれど、フリーになったら誰も見向きしてくれない現実がそこにあるような感じです。
肩書きのない個人には全く価値がないと毎日言われているようでとてもかわいそうでした。
養父もとてもクズな男で読んでいて腹が立ってきました。
史実に基づいたお話+少しフィクションが盛り込まれているとは思いますが、王族に産まれたのに政治の道具としてしか誰もがみておらず、人間個人として扱ってくれた人とは巡り合わせが上手くいかず、かわいそうです。
良心を持つ登場人物である少佐である山家やはいからさんである川島芳子が優しすぎたということもありますが、なぜその選択をしてしまったのか! と歯がゆく思いますが、当時の教育環境を思えば当然の選択だとも思いました。
続刊が予定されているようなので、報われる結末がくるといいなと思いますが、少しでも希望を持って続刊を待ちたいと思います。
お話としてもとても読み応えがあり、目が離せません。