あらすじ
AVでレイプされ、失踪した一色リナの捜索依頼を受けた村野ミロは、行方を追ううちに業界の暗部に足を踏み入れた。女性依頼人が殺害され、自身に危険が及ぶ中、ようやくつかんだリナ出生の秘密が、事件を急展開させる。乱歩賞受賞直後に刊行された圧巻の社会派ミステリー。「ミロシリーズ」第2弾!
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Posted by ブクログ
桐野夏生さんの本は大好きで全部追いかけて読んでいるが内容を忘れてしまっていた。でもこの話は上位に入るくらい好きな話だったのを思い出した。
細切れに読んでもすぐにちょっと前が思い出せる感じ、食事中も続きが気になって、誰もいないお昼についに読みながらご飯を食べる始末。それくらいやめられなかった。
AVの作品は生まれてこの方見たことがない。でもどんなものかはもちろん知っているけれど笑笑
いろんなジャンルがあるのもなんとなくわかるけれど、本当にレイプがあったのかなかったのか、それは見極め難しいんだろうな、と思う。最初から演技としてと演者に伝えているより、知らない方がリアリティを追求できるのか。
何にせよ、18歳以上で見ることができてしまうものは現実とは別にして考えてほしいと女性の立場からは思う。不思議なことに禁止されたシュチュエーションのものがとても多く、さらにそれが多いと言うことは人気があると言うことか。私としては胸糞。
ミロはこの二作、めんどくさくなりそうな人と関係を持ってしまうが、それも癖なんじゃないかなと思った。学生の時もいた、人の彼氏ばっかりとる人。
そう言う癖なんだと思ってみてた。
ミロのシリーズ全部読んだはずだけど、次も読んでみる。
Posted by ブクログ
失敗した!
またシリーズ物を途中から読んでしまった。
シリーズ物は刊行分をとりあえず全部読む、という縛りを課していたのだけど、さすがに一向に減らない読みたい本リストの残を考えると、もう、おすすめされた一冊だけでいいかなという気がしてきていたこの頃。
でも、主人公・村野ミロの壮絶そうな過去が気になるので、やっぱり全部読むとするか。
失踪したAV女優を捜すという依頼のため、最初の方がちょっとエグくて読み通せるか不安だったけど、意外と読みやすく思えたのは作者の力量なのだろうと思う。
女流ハードボイルドと言えば、若竹七海の葉村晶シリーズがあるが、痛い目に遭ったり怖い思いをしても、葉村晶よりも生々しい。
そして、最後まで事件の落としどころがわからなかったので、気持ちを切らすことなく読み終えることができた。
思いのほか前向きな着地でびっくりしましたが。
ただし、犯人に対する村野ミロの態度は、コナンくんに叱られると思う。
Posted by ブクログ
村野シリーズの第二作目、文書は前作より多少読みやすくなる。構成は非常によくできている、言い方を変えれば、完成度が高いこと。ストーリーは主人公の行動を追って単線的に展開するので、非常にわかりやすい。ただ、犯人牧子の心をもっと掘り下げてほしい。じゃないと、最後に来た彼女が自殺するシーンには、些か安っぽく感じる。