あらすじ
同一人物が連続死! 恐るべき殺人の環。殺されるたび甦り、また殺される祖父を救おうと謎に挑む少年探偵。どうしても殺人が防げない!? 不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう、渕上零治郎老人――。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは! 時空の不条理を核にした、本格長編パズラー。
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Posted by ブクログ
キュータローすき!いちばん若くていちばんマトモ
家族みんな跡取り巡って欲望にまみれて滑稽なのが面白い
最後どんでん返しで伏線が気持ちよく回収されていきすっきり
Posted by ブクログ
お母さんいくらなんでも言い過ぎだよ!って笑ってたら案の定、友理さんブチギレでした。笑いが止まるぐらいブチギレてた。
6周目のケンカが見苦しすぎて笑った。こうしたケンカも噺家さんのような軽やかなテンポで描写されるから、醜い争いをポップに楽しめた気がする。この年代の文章を読むのが多分初めてだったから、逆に新鮮だった。
「なんにせよ最終周にベロベロになれば良いんでしょ、安心して読めるね」って思ってたけど、言われてみれば、爺ちゃんを死なせないために全ての行動を再現しないといけないって考えたらプレッシャーは半端ないよな〜…よく大団円()まで持っていった!すごいぞヒサタロウ!思いも届いたようでよかったね!
知らずに1回死んでたけど!
新装版の文庫だから、あとがきやら解説やら溢れててびっくり。本ってこういう構造なんだ。あとがきを読みながら「いやいやそんな!面白かったですよ!?」と漏れ出た
Posted by ブクログ
老成した主人公がヒステリックな親戚達をどうにかおさめようと、ときに面倒になりながらも奮闘する姿がおかしかった。
親戚たちのわちゃわちゃぶりは滑稽なほど行き過ぎていて、終盤逆に愛らしくも思えてきたから不思議。主人公はそんな親戚たちに一生振り回されるんだろうなと思いつつ、ラブな展開も期待される、楽しい結末だった。
Posted by ブクログ
今まで読んだことのない
SF×ミステリーの舞台設定で、
新鮮な気持ちでスラスラ読めました。
どちらかというとSF色が強いのかな?
といった所感。
どんでん返しというか、読者を騙そうというロジックが強い作品だなと思いました。
そういうの好きなので楽しかったです。
SFという非現実的な舞台設定なのに、
落ちのロジックはちゃんと筋が通っている点、
完成度が高いと思いました。
正直8回も繰り返す必要があったのか?と最初は思いましたが、最後の伏線回収を読んでいて
なるほど、どれも欠けてはいけない場面だったんだなと納得。
読んでる途中、これ主人公が死んだ場合は
ループもストップするのだろうか?と疑問に思っていましたが、最後に答えが分かってよかったです。笑
当て馬みたいな役割の世史夫ですが、
こういうタイプ友だちに欲しいです。
Posted by ブクログ
読点が異様に少なく、文体が独特でなかなか読み慣れないなぁと思ってたら、新装版のあとがきで作者さん自身もそうおっしゃっていてちょっと面白かった。
話の内容自体はテンポが良くサクサク進む。周が巡るごとに想像の斜め上を突っ走るコミカルな展開と、常に達観している主人公の姿勢とのギャップが良い味出してる。
暗い気持ちにならずに読めて、ミステリーが苦手な人にも読みやすい作品だと思う。
友理さんがキュータローのプロポーズを覚えてそうだったから友理さんも反復落とし穴の使い手か?と思ったけど違った。でも大学生と思っていたとはいえ年下男子からのプロポーズを真摯に受け止め、なんならわりと浮かれてるっぽい友理さん、可愛くていい女で好き。キュータロー見る目ある。
Posted by ブクログ
タイムトリップもの。少しイメージと異なり、設定は「とある1日を繰り返す」というもの。伯父の渕上零治郎が殺されてしまい、犯人が分からないまま1日が過ぎ、また前日に戻る。零治郎の殺人をどうにか止めたい理由は遺産問題にある。零治郎の遺産に関する遺言書が自分に有利ではないため、彼が死んでしまうと困るのだ。そこで、殺人を止めるか、遺言書を書き換えてもらう必要がある。1日が始まると、殺害阻止を画策するが、零治郎はやはり殺される。なぜか殺人者が毎回変わる。読んでいてトリックは分かったものの、納得まではできなかった。③
Posted by ブクログ
ループもの
反復落とし穴によって同じ日を9回繰り返すことになる主人公が叔父の死を回避する為に奮闘する話
家族間は泥々なのに叔父の死が殺人じゃなかったのにはホッとした
Posted by ブクログ
面白かった。
後継者争いのために集まった大庭家と鐘ヶ江家。主人公の久太郎は同じ日をループしてしまう体質。久太郎が目を覚ますと同じ日がループしてしまい、さらに1周目には生きてた祖父が殺されてしまっていた。祖父の死を回避するために久太郎が奔走する話。
人が死ぬミステリーだけど、ポップでコミカルな感じの小説。
久太郎が1周ごとに犯人だと思われる人を拘束するけどそしたら次の犯人が現れる。しかも動機が分からないしなぜかみんな同じような手口。実は他殺だと思っていた事件は突然死だったというオチ。しかも久太郎が想定した日とズレていて久太郎も一度死んでいた。犯人が同じような手口なのもループの性質が関係してたり色んな人の言動や行動がしっかり伏線になっていてすごい。
毎回犯人が変わって困惑したり、みんなで座布団投げ合ったりしててミステリーなのにクスッと笑えるところがあって新鮮だった。
久太郎はちゃんと友理さんと結婚してほしい。
全部知った後にもう一回読むとまた違った面白さがありそう。
結構よかった。