【感想・ネタバレ】誰も僕を裁けないのレビュー

あらすじ

「援交探偵」上木らいちの元に、名門企業の社長から「メイドとして雇いたい」という手紙が届く。東京都にある異形の館には、社長夫妻と子供らがいたが、連続殺人が発生! 一方、埼玉県に住む高三の戸田公平は、資産家令嬢・埼(みさき)と出会い、互いに惹かれていく。そして埼の家に深夜招かれた戸田は、ある理由から逮捕されてしまう。法とは? 正義とは? 驚愕の真相まで一気読み! エロミスと社会派を融合させた渾身作!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ここまでの2作の傾向からすると「下ネタに絡めたメイントリック」が特色のように思えるけれど、今作は「性行為の最中に相手にバレないように絞殺していた」という比較的平易なものになっている。むしろ本作の特色は、多重に仕掛けられている叙述トリック、というところにあるのだろう。
幾つかの叙述トリックの中でも、メインとなる東京か埼玉かの問題はあからさまで執拗で(鬱陶しいくらい)気づかない人はいないだろうし、それに連動して禿げかつらのトリックにも気づくのは容易だろう。名前のトリックもかなり露骨なのでなにかあるなとは思える。一方で春日部とらいちがそっくりだったところ(普段を髪型が違って色仕掛けが通用しなかった)は、メインのギミックに気を取られていて気づくのは難しいかもしれない。ある意味密室殺人や作中作を飽和させることでゲシュタルト崩壊を目指す清涼院流水や舞城王太郎に通づる試みなのかなと思う。ただそうだとするとちょっと突き抜け感が弱いかな?
自己言及やいきなり人情的は話になるあたりもいい感じに洒落臭くて楽しい。

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2025年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ3作目

露骨なまでに〇る館の謎にミスリードしておいて本ネタは犯行現場の所在地誤認、人物誤認、さらに法と条例を絡めた社会派ミステリとはね

まあ、やられますわな
タイトルも良いです

シリーズキャラの関係性にも微妙な変化が

前作と続けて読んだので全体的に遊びが控えめに感じ満点に及ばず4.5くらい

総合的な感想でもやはり前作の方が上かな

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2023年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エロと社会派の大融合!! 従来の下ネタはもちろん、未成年犯罪の法解釈と館の大物理トリック。 バカミス作家は各々に特徴あっていい感じだなぁ。

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2023年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回もエロミステリでした(前2作よりはマシ?)。
ただ、これまで以上に本格寄りでかなり好みでした。
見取図、他視点進行…場所に関するオチは想像通りでニヤリとしましたが、人物に関する叙述トリックは見抜けず、そういうことか、とびっくり。
終わって見れば、あまりエロくないのも伏線だったとは…。
本格らしい仕掛け、伏線回収の鮮やかさ、いずれも最高だけど、クセが強すぎてオススメしにくい。笑

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2022年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エロミス。早坂吝のトリックは読者の意表をついたぶっ飛んだものばかりで見当をつけることをいつも諦めてるんだけど、今回はエロは出てきたけど(らいちのエロが少ないのはやや不満)、館モノとかトリックとしてはありきたりというかどんでん返しがなくて逆にびっくりした。身構えすぎた私が悪かった?らいちと戸田の視点の章があってそれぞれの関係が不明で、どう読者が騙されてるのかわからなかったけど、最後にこんなところに繋がってくるのねと。らいちはおさげにするだけでそんなに魅力なくなっちゃうわけではないと思うんだけど。。
作者後書の「現実に向かって特大のクソを投げつけるような小説」という表現で笑ってしまった

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2023年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

援交探偵シリーズ第3弾。
大掛かりな新本格的な館ものと見せ掛けて、実は…

以下ネタバレ
法律的な意味においてタイトルは嘘偽りがない。
ただし、タイトルは殺人ではなく淫行という法律ではなく条例によって規制される行為に対してである。
各都道府県によって制定される条例に関する矛盾が引き起こす悲喜劇。
ーマとしては非常に興味深く、本来の意味とは異なるかもしれないが非常に楽しめた。
個人的には、援交探偵シリーズでは一番好きな作品である。

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2020年01月28日

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