【感想・ネタバレ】天空の翼 地上の星のレビュー

あらすじ

天に選ばれたのは、放浪の王。元王族の飛牙は、今やすっかり落ちぶれて詐欺師まがいの放浪者になっていた。ところが故国の政変に巻き込まれ……。疾風怒濤の中華風ファンタジー開幕!【本書は講談社X文庫版です】

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Posted by ブクログ

ネタバレ

その昔、天が王の証として四つの玉を与え、地上に四つの王国が生まれた。
【天下四国】を舞台にした中華風ファンタジー。

そのうちのひとつ、南の徐国の王は、反乱軍に攻め滅ぼされる間際に譲位の儀式を行った。
優れた資質を持つ幼い王太子・寿白は、天の使いである天令の立ち合いのもと、王の証・王玉をその胸の内におさめ、徐王となって王都を脱出。
苦難の末、生き延びるため飛牙と名を変え、口八丁手八丁の優男となった寿白は、徐に戻ってきた。
“王の務めを果たさないのなら王玉を天に返せ”と主張する天令・那兪を伴い、荒れ果てた王都へ向かう。


『裏閻魔』が良かったので、おぉ、こんなの書いてたんだ!と喜んで手に取った。
中華風ファンタジーといえば『十二国記』や『彩雲国物語』などの傑作が既にあるので、新鮮味は正直それほどでもないが…
飛牙をはじめ、堕天令の那兪、黒翼仙となった裏雲たちの、それぞれの思いに囚われ、思い悩みまくるキャラクターには魅力がある。
これから他の三つの国を巡る旅の物語になるのだろうけれど、国ごとの特色や飛牙の持つ獣心掌握術が物語の中でもっと活きてきたら、面白くなってくるかも。

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2021年03月28日

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