【感想・ネタバレ】スペードの3のレビュー

あらすじ

ミュージカル女優、つかさのファンクラブを束ねる美知代。小学校の同級生の出現によって美知代の立場は危うくなっていく。美知代を脅かす彼女には、ある目的があった。つかさにあこがれを抱く、地味で冴えないむつ美。かつて人気を誇っていたが、最近ではオファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。私の人生は私だけのもの。直木賞作家朝井リョウが、初めて社会人を主人公に描く野心作!

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ネタバレ

当方ヅカヲタです。
ヅカヲタはスペードの3とダイヤのエースだけでも読んで欲しい。宝塚独特の世界観、そしてそれをサポートする会の存在について、ほんとそれ状態。
スターには物語が要る。田舎生まれだったり、失敗談だったり……そつなくできるスターよりも物語のあるスターを求めてるんですよね……。
って朝井さん、誰の会員(ファミリア)だったんですか??

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱこういうテーマで書くの上手いなーーって思って面白かったけどアキってお前かい!!ってなったのがピークすぎて3章目が相対的にのっぺりした感じに思えてしまった。1章目が衝撃すぎて、そこから引っ張ってる黄色いストールのことを考えすぎていたからかもしれない......。

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2025年08月17日

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ネタバレ

3人の女性が主人公。
つかさ様ファンクラブを取り仕切る女性、くるくる天パのアキちゃん、つかさ様。
一章のアキちゃんとむっちゃんの叙述トリックがおもろかった、そこで種明かししちゃうんだ的な。普通の本なら最後に明かす種な仕掛けを中盤で明かしていた。
最終章のつかさ様から円への感情が人間らしくてよかった。ほどの良い悲劇があることで、演技の背景に深みが生まれる、私には何もない(悪い意味でこれで順調すぎた)

ファミリア内のいざこざやアキちゃんからみちよへの制裁なども、つかさ様からは何も見えていないけど、それぞれで悩みや葛藤をもちつつ、自分のコンプレックスや黒歴史と奮闘している様がおもろかった。

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2025年08月05日

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ネタバレ

香北つかさファンクラブ「ファミリア」をまとめる「家」のメンバー、美知代。優位に立ちたい学級委員の気持ちのまま大人になり、あの時、下に見ていたアキが現れる。自分の立ち位置がグラグラ、よりによって、あの子に足もとをすくわれる。愛季はどこまでもいい子で、そんなふうになりたいけどなれない自分にイヤ気がさす。
連作だけど最初のこれが一番好み。嫌な面をえぐり出すので、元気な時に読むほうがいいのかな。

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2024年12月06日

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ネタバレ

・上手くいかなくても社会人は進まなければいけない
・小学生のときの女子独特の世界は大人になっても続く
・革命を起こすのは自分だ
・ハートの2、ダイヤのエースも読みたい!

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2025年08月11日

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ネタバレ

〜1周目〜
2025.08.02
他人を羨ましく思う小学校のころからの気持ちがいつまでも続いてる、他人と比べることが1番自分の価値を知れる人たちの話。
そんな人たちみたいになっちゃうこともあるだろうけど、自分をしっかり持って行動することができるようになりたい。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

悪くはないけど「何者」と比べると落ちるかなという評価。「何者」が良すぎてハードル上がっていたというのはある。

どの話の主人公もどこか捻くれていて作者らしさがあり、表題作でのミスリードの誘い方も流石に上手い。
……んだけれども登場人物の言動に対する説得性や女性の描き方の2点が少し弱いと感じた。

体的にそれが顕著だったのが「ハートの2」
①登場人物の言動に対する説得性
むつ美は自身の過去を振り返るなかで、表題作ではむつ美に声をかけていた(はずの)美知代の名前すら出てこず、反対に小学校時代にむつ美に話かけている描写があまりなかった愛季の名前はしっかりと出てきている。
「何者」では二宮拓人が終盤でイタいツイートをしていた情報が開示されて、それまでの印象がひっくり返るという驚きや二面性が面白く、納得させられる部分であったが、本作ではそれがなく表題作でむつ美が美知代にかけた言葉に説得力がなく、逆恨みしているように見えてしまった。
例えば「ハートの2」のなかで「美知代はむつ美に親切にしているつもりだったが、実は他人に親切にしている自分に酔っていた」「美知代はよく打算的な言動をしていた」といった具体的なエピソードがあれば、登場人物の二面性や感情への共感、2つの物語の間で話に厚みが生まれたのではないかと感じた。

②女性の描き方
登場人物の男女比が同じくらいであれば多分気にならない程度の作者だと思うが、登場人物がほぼ全員女性だとちょっとひっかかる部分があった。
特に表題作の終盤、むつ美が美知代に「愛季と壮太が結婚して子どももいる」と言い攻撃しているシーン。
作者的にこれが美知代への精神攻撃に繋がると思って会話のなかに組み込んだのだろうが、現在の職場に気になる人がいるという美知代の描写をした上でのこれは余計というか、女性的にはダメージを受けないと思われる。(逆に男性はむつ美のこのような言葉でダメージを受けるんでしょうか?)
この展開であれば、現在の美知代の好きな人に対して美知代にマウントを取るためだけに、むつ美からアタックをかけたりデートをしたことがあると話したりといった方向に持っていった方が女性読者にとっても臨場感があるのではないかと感じた。なんとなくここのシーンの女性への解像度が低くて冷めてしまった。

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2024年11月05日

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