あらすじ
ミュージカル女優、つかさのファンクラブを束ねる美知代。小学校の同級生の出現によって美知代の立場は危うくなっていく。美知代を脅かす彼女には、ある目的があった。つかさにあこがれを抱く、地味で冴えないむつ美。かつて人気を誇っていたが、最近ではオファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。私の人生は私だけのもの。直木賞作家朝井リョウが、初めて社会人を主人公に描く野心作!
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Posted by ブクログ
当方ヅカヲタです。
ヅカヲタはスペードの3とダイヤのエースだけでも読んで欲しい。宝塚独特の世界観、そしてそれをサポートする会の存在について、ほんとそれ状態。
スターには物語が要る。田舎生まれだったり、失敗談だったり……そつなくできるスターよりも物語のあるスターを求めてるんですよね……。
って朝井さん、誰の会員(ファミリア)だったんですか??
Posted by ブクログ
女同士の心の機微に、思い当たるような当たらないような感じが、ズキズキ響いた。
1章目をさらに深く描いてほしかったかも。「小学生の頃から何も変わってない」のは、私もそうかもって思ったし、彼女たちがどうなっていってしまうのか、怖くもあり、興味深くもあり。
Posted by ブクログ
やっぱこういうテーマで書くの上手いなーーって思って面白かったけどアキってお前かい!!ってなったのがピークすぎて3章目が相対的にのっぺりした感じに思えてしまった。1章目が衝撃すぎて、そこから引っ張ってる黄色いストールのことを考えすぎていたからかもしれない......。
Posted by ブクログ
「何者」から朝井リョウ沼の探索を始めましたが、これは印象に残らなかった。読めるんだけど、記憶に留められない。最後のつかさ様の視点は推される側からの複雑でいてシンプルな心情が吐露されていて、それはおもしろかったですが。1章目から女視点で「朝井さんは女の気持ちも描けるのか」と半信半疑。結果は、うーん、悪くはないけど毒に欠ける。たぶんもうちょっと女同士はドロドロと、屈折したものがあると思います。特に推しの世界ならなおさら。つまらなかったわけではないけれど、おもしろかったわけでもなく、静かな本でした。
Posted by ブクログ
舞台女優のファンクラブ幹部の女性、その女性の小学校時代の同級生、舞台女優。三人それぞれのお話。
いずれも面白かったけれど、彼女たちはこれからどうなっていくのだろう…と気になったりはしない。想像する余白は十分にあるはずなのに、どうなろうがまったくもってどうでもいいな、と思う。
このような読後感になるのは、とても物語的であった幹部の女性とその同級生のお話すら、舞台女優(のお話)が無化してしまったからなのかもしれない。彼女のやったことは、彼女のやったことを語るお話は、彼女自身だけでなく他人の人生の物語をも無化してしまう力を持っているのかもしれない。それならば、物語を無化する物語だと言えよう。
この舞台女優の“私にはなんにもない”は自分にはじゅうぶん物語的であるように思えるのだが、彼女は物語というものを全てdeleteしてしまった。この先彼女の人生には劇的なこと、あるいは物語の卵みたいなものが生まれるかもしれないが、彼女“自身”はそれを物語にしないのだろうか。