【感想・ネタバレ】叢書 東アジアの近現代史 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へのレビュー

あらすじ

満洲人が漢人を支配してうちたてた清朝。満(マンジュ)、漢、蒙(モンゴル)、藏(チベット)、回(ムスリム)を版図におさめる「盛世」を達成から、20世紀初頭の崩壊まで。朝鮮出兵や日清・日露戦争、あるいは、朝鮮や台湾、モンゴル、ロシアとの関係など、激動する東アジアの視点から大きなスケールで活写する。そこに、現在の問題の淵源が見えてくる。

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Posted by ブクログ

叢書「東アジア近現代史」の第1巻として、豊臣秀吉の朝鮮出兵から日露戦争に至る清朝の歴史を通観。
著者も指摘するように、明朝の一元的な秩序・イデオロギーに抗して、多元勢力の強体制をつくりあげたものの、やがて画一・同化を強いる「近代」の到来に呑み込まれ、存在理由を失い去った清朝の歴史は、現代の東アジア情勢を考える上でも、みつめなおすべき歴史であろう。
著者の広博な研究成果を濃縮した本書の内容自体も非常に優れたものだが、著者の文体も、宮﨑市定などの過去の大東洋史家を彷彿とさせる名文で、それも素晴らしいと感じた。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

清は満洲人の国でありながら、明代の漢人の支配体制を利用し、新疆も含め、間接的な統治というか、連邦国家的な支配体制だったと理解しました。
やはり華夷秩序の思想が連綿と続いていることも分かりました。

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2017年07月23日

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